【阪神】能見、忘れられない今季初白星…39歳が2軍で黙々と試行錯誤を繰り返してつかんだ

スポーツ報知
2回無失点で今季初勝利を挙げ、ファンとハイタッチする能見

◆日本生命セ・パ交流戦 阪神3x―2ロッテ=延長12回=(9日・甲子園)

 開幕からの不調とブルペンの左腕不足からリリーフに転向した能見が、復活の今季初白星を挙げた。同点の延長11回に登板し、2回を無安打無失点。12回1死一、二塁からロッテ・中村の悪送球でサヨナラ勝ちを収め、39歳のベテランが通算99勝目を手にした。

 12年の最多奪三振に4度の月間MVPなど、先発として実績十分の能見だが、中継ぎへの転向を受け入れ、2軍で黙々と努力を続けた。ウエスタンで2度の中継ぎ登板では、セットポジションとワインドアップで投げ分け、ベストなフォームを模索。球を受けた小豆畑が「能見さんでもいろいろ試しているんだ」と驚くように、13年のWBC戦士は試行錯誤を繰り返した。

 昨季まで現役でともに戦った安藤育成コーチからも「チャンスが来るから、モチベーションを持っていこう」と声をかけられ、若手に負けないランニング量をこなし続けた。「運が良かった」と振り返ったリリーフでの1勝だが、忘れられない99勝目となった。(隆)

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