【ロッテ】石川、「久しぶりに首振った」頭脳的1球で引き寄せた7勝目

スポーツ報知
ロッテ先発投手の石川

◆日本生命セ・パ交流戦 ロッテ3―0DeNA(12日・ZOZOマリン)

 ロッテ・石川歩投手(30)が7回5安打無失点の好投でチームトップタイの7勝目を挙げた。

 ピンチも冷静に対処した。石川がクレバーな投球を披露したのは2―0の6回。2死から一、二塁のピンチを迎え、宮崎と対峙(たいじ)した。3球で追い込み、2ボール1ストライクからの4球目。捕手の田村は外角球を要求したが、「久しぶりに首を振った。ちょっと怖いなと思って1球挟もうと思った」と内角にツーシームを投げ、内角を意識付けさせた。前の打席で外のカットボールをはじき返されていた(結果は一直)点を考え、危険を察知した。この“頭脳的な1球”が効果を発揮し、最後の外角のカットボールで空振りを取った。

 2―0の7回1死一、二塁のピンチでもギアをトップに上げた。代打・ソトに対しては外に逃げるカットボールを振らせて3球三振。続くハマのドラ2・神里には真ん中低めに宝刀のシンカーを落として空振り三振に仕留めた。普段は感情を出さない右腕には珍しくガッツポーズで喜びを表現した。「今日はなぜかスピードが出ていた」と150キロの直球とシンカー、カットボールを四隅にちりばめ、要所を抑え自身はこれで4連勝も7回99球の内容に「もう少し投げないといけないと思う」と反省も忘れなかった。これでDeNA戦は新人時代の14年から4試合2勝1敗、防御率は1・29とキラーぶりを見せつけた。井口監督も「要所、要所でいい投球をしてくれた。(打線が)なかなか点が取れずに流れが向こうにいきかけたところを抑えて、流れを向こうにやらなかった」と称賛。「カードの頭を取れたことが非常に大事だったと思う」と投手陣の柱の活躍に目を細めた。

 次回は19日の阪神戦(甲子園)で8勝目と今季交流戦3勝目を狙う。「できることなら投げたくないですけど、しっかり打席もあるので頑張りたいと思います」。最後は、らしい“石川節”で締めた。(長井 毅)

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