【日本ハム】大田「恐怖の2番」11本連続殊勲本塁打

スポーツ報知
1回無死一塁、先制の12号2ランを放った大田がベンチでナインとタッチを交わす(カメラ・保井 秀則)

◆日本生命セ・パ交流戦 広島2―6日本ハム(18日・マツダスタジアム)

 日本ハムが、大田の決勝2ランで、首位西武に1ゲーム差に迫った。初回無死一塁で左翼席に12号。今季の殊勲安打は両リーグトップで、殊勲本塁打も2号から11本連続と恐怖の2番として打線を引っ張っている。先発・上原も5回に豪快なプロ1号を放ち、投げても5回1失点で今季初勝利。犠飛で1打点の中田とともに広島生まれの大田、広陵高出身の上原と3人が“地元”で暴れた。

 まさに打った瞬間だった。打球の行方は、大田の表情が物語っていた。「久々に会心の当たりでした」。初回無死一塁。ど真ん中に入った福井の143キロ直球を完璧に捉えた。のけぞるほどのスイングからはじき出された白球は、ライナーであっという間に左翼席上段に突き刺さった。今月2日の中日戦(札幌D)以来、13戦ぶりの特大12号2ランで流れを大きく引き寄せた。

 勝負強さが際立っている。これで2号から11本連続殊勲本塁打となり、最近では11年の巨人・ラミレス(現DeNA監督)がマークした数字に並んだ。抜群の長打力と勝負強さが、打線を引っ張っている。

 入念な準備が実っている。大田は本拠地・札幌ドームでの試合日には、誰よりも早くグラウンドに現れて左翼席へ向け、黙々とロングティーを行う。誰もいないスタンドへ向けて、理想とする打球の角度、フォームを確認しながら打ち込む。結果、初対戦も多い交流戦では66打数22安打の打率3割3分3厘を記録し、「しっかり準備をして臨めた」。自らのスタイルを見失わないため、バットを振り込んできた日々は確かに結果に表れている。

 中学時代まで過ごした地元・広島での凱旋弾。8回の中前安打、9回は中越え三塁打を放ち、今季6度目の猛打賞で7試合連続安打とした。交流戦を10勝8敗で終え、この日敗れた首位西武と1ゲーム差で22日からリーグ戦再開を迎える。「リーグ戦に戻っても、いい形でいけるように頑張りたい」。日本ハムが誇る恐怖の2番打者が、今度はパの投手陣を震え上がらせる。(小島 和之)

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