【山村宏樹一発解投】“平石野球”はコツコツ点取りデータ重視か

スポーツ報知
初陣となった17日の阪神戦で守備の交代を告げる平石監督代行

 プロ野球は22日から、同一リーグでのペナントレースが再開する。楽天は、今月16日に梨田昌孝監督が辞任。平石洋介ヘッド兼打撃コーチが監督代行に就任し、セ・パ交流戦のラスト2試合(17日・阪神戦、19日・DeNA戦)に連勝した。

 この2試合では打順を変え、DeNA戦では3盗塁を決めて足を絡めた攻撃を見せるなど、独自色らしきものも垣間見えた。だが、2戦とも一方的な快勝。真の意味での“平石カラー”は、接戦の時の継投や点の取り方でハッキリ表れるだろう。ただ、梨田監督は打ち勝ちたいタイプだったが、平石監督代行はコツコツと点を取る野球になると見る。

 これまで接した限りでは、彼は基本的に冒険はしないタイプ。やるとすれば“根拠ある冒険”だ。「このカウントなら、相手投手は直球を投げてくるから、エンドランをかけやすい」というような、データ分析とシミュレーションを重ねた上での采配になると思う。

 チームは借金18の最下位だが、これは1つずつ返していくしかない。残りシーズンで目標とする数字は「自身の代行就任後の勝率5割」で良いだろう。平石監督代行は1軍コーチ、2軍監督などを歴任しているが、まだ38歳。選手と年齢が近い。彼らと積極的にコミュニケーションを取るなど今の時代に合ったやり方で、まずはチームに一体感を作り出すことだ。チーム内外からの注文や批判もあるだろうが、グラウンドで野球をやるのは選手。“選手ファースト”というか、選手が働きやすい環境を整えてほしい。(元楽天投手、現スポーツコメンテーター)

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