【ロッテ】大嶺翔、借金苦で突然引退…2年前から複数トラブル改善せず、本人が申し出

スポーツ報知
シーズン中に球団へ引退を申し出たロッテ・大嶺翔

 ロッテは23日、大嶺翔太内野手(26)から、借金による金銭トラブルを理由に引退の申し出があり、受理したことを発表した。球団によると2年ほど前から複数のトラブルを繰り返し、最近になってまた新たなトラブルが発生。本人から「環境を変えて出直したい」との申し入れがあったという。球団は同日付で任意引退の手続きを行った。

 ZOZOマリンで報道陣に事情を説明した林信平球団本部長によると、2年ほど前から大嶺翔から借金についての相談を受けており、複数の債権者から球団に直接連絡が来たこともあったという。球団は改善を指導してきたが状況は変わらず、最近になって新たなトラブルも発生。本人から「環境を変えて一から出直したい」との申し入れがあり、受理することを決めた。大嶺翔は球団を通じ、「すべては自分のプロ野球選手としての自覚のなさから出たもの」などとつづったコメントを発表した。

 トラブルの内容について林本部長は「個人的なことなので」と借金の額などは明らかにしていないが、「法に触れることにお金を使ったわけではない」とし、借りた相手も「反社会的勢力との関連はないと思う」と説明。チームメートからの借り入れもないという。

 大嶺翔は沖縄・八重山商工から2009年ドラフト3位でロッテに指名されたが、同年12月に石垣市内の居酒屋で集団飲酒と喫煙をしていたとして八重山警察署に補導されていたことが発覚するなど、入団前も騒動を起こした。当時の球団社長と面談するなど入団までこぎつけ、プロ入り後は同校出身の兄・祐太投手(30)との兄弟コンビとして注目を集めた。

 内野の全ポジションを守れるプレーヤーとして、昨年は91試合に出場。プロ9年目の今季は、開幕は2軍スタートだったが、4月25日に1軍昇格。5月28日に抹消されるまで10試合に出場していた。2軍降格後は足の故障もあり、6月1日のイースタン・DeNA戦(横須賀)を最後に実戦出場がなかった。シーズン中にプライベートな問題を理由とした異例の引退劇。林本部長は「大変、残念。結果的にこうなってしまい、指導力不足だと我々も反省している。指導を強化していきたい」と話した。

 ◆大嶺翔コメント全文

 今回、自分のプライベートな部分で色々な方にお金を借りて返せないという金銭トラブルが発生し、多くの方にご迷惑をおかけしてしまったことを深くお詫び申し上げます。こんな自分を応援していただいたファンの皆様、そして期待をかけていただいた井口監督、再三、注意と指導をしてくださった球団の皆様の想いを裏切る形となってしまい大変申し訳ありません。すべては自分のプロ野球選手としての自覚のなさから出たものだと思います。これを受けて、今、自分に出来ることは環境を変え、気持ちを入れ直すことだと決断をしました。今回、自分の考えを尊重していただいた球団には感謝をしています。ご迷惑をおかけした皆様には重ねて、お詫び申し上げます。新しい環境で一から出直し、少しでも頑張っている姿をお見せしたいと思います。本当にご迷惑をおかけしました。そして応援いただき、ありがとうございました。

 ◆大嶺 翔太(おおみね・しょうた)1991年9月17日、沖縄県生まれ。26歳。八重山商工から2009年ドラフト3位でロッテ入り。13年までの登録名は「翔太」。14年8月1日のロッテ戦(京セラD)で1軍初出場、同年のファーム日本選手権でMVPを獲得。今季年俸は1000万円。180センチ、82キロ。右投右打。既婚。

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