【楽天】西武・浅村&炭谷を本格調査 来季逆襲へ“V戦士”動向注視

スポーツ報知
西武の浅村(左)と炭谷

 楽天が、フリーエージェント(FA)権を取得している西武の炭谷銀仁朗捕手(31)と浅村栄斗内野手(27)の本格的な調査に乗り出したことが30日、分かった。現在最下位の楽天は来季の巻き返しへ、補強ポイントの捕手、二塁手の2人がFA権を行使した場合に備え、調査を進める。また、この日10年ぶりの優勝を決めた西武が、菊池雄星投手(27)のメジャー移籍を容認することも判明した。

 楽天が“V戦士”の調査を開始したことが分かった。開幕から最下位に沈む楽天は、来季の巻き返しに向けて戦力整備が不可欠と判断。球団関係者によると、この日リーグ制覇を決めた西武の炭谷と浅村の本格的な調査を進めているという。

 今季の楽天は梨田監督が途中辞任するなど、開幕から不振にあえいだ。平石監督代行の下で出直したが、ここまでリーグ最下位に沈んでいる。抜本的な立て直しへ、9月1日付でゼネラルマネジャー(GM)にヤクルト、西武、米球界で活躍した石井一久氏が就任。「ハプニング的な優勝はいらない。5年、10年とファンの皆さまが球場に来るのが楽しみな状況を毎年作れれば」と理想を口にしていた。

 補強ポイントの一つに挙がるのが捕手。長く正捕手を務めてきた嶋は来季34歳を迎える。毎年のようにドラフトで捕手を指名してきたが、嶋を脅かすには至っていない。今季はソフトバンクからトレードで獲得した山下が出場機会を増やしているが、来季の逆襲には経験値と実力を併せ持つ捕手が必要。14年に国内FA権を取得した炭谷の動向を注視している。

 「投高打低」(石井GM)という現状打破の切り札として、浅村にも注目している。今季チームが低迷した最大の要因は得点力不足。投手は比較的安定していたが、チーム打率はリーグ最下位と深刻な貧打に悩まされた。正二塁手の藤田は来季37歳で、茂木のコンバートプランが出るなど、セカンドは懸案のポジション。今季3割30発100打点に当確ランプをともしている浅村は、ウィークポイントを埋める存在としてうってつけと言える。

 炭谷と浅村は昨オフ、ともに西武から複数年契約を提示されたが、1年契約を結んでいる。楽天は、2人がFA権利を行使した場合、速やかに獲得に動けるよう、入念に調査を進めていく模様だ。

 ◆炭谷 銀仁朗(すみたに・ぎんじろう)1987年7月19日、京都生まれ。31歳。平安高(現龍谷大平安高)から05年高校生ドラフト1巡目で西武入団。06年は51年ぶりの高卒新人開幕マスク。堅守強肩を武器に09年から正捕手。18年から日本プロ野球選手会会長。181センチ、95キロ。右投右打。年俸1億1000万円。

 ◆浅村 栄斗(あさむら・ひでと)1990年11月12日、大阪生まれ。27歳。大阪桐蔭では「1番・遊撃」で08年夏の甲子園優勝。08年ドラフト3位で西武入団。13年は一塁手として110打点で打点王。14年以降は二塁手。17年から主将を務め、主に3番。182センチ、90キロ。右投右打。年俸2億1000万円。

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