カワハギ20センチ超が続出…伊東沖・はるひら丸

スポーツ報知
26センチのカワハギを手に笑顔の古屋さん(はるひら丸で)

 冬のカワハギの肝は、グルメ垂ぜんの的。海のフォアグラとも言われ、味には定評がある。そのカワハギを狙っているのが、東伊豆・伊東港の報知指定・はるひら丸だ。乗合船で伊東沖の手石島周りから川奈沖へ繰り出すと、20センチ前後の良型がガツガツと食い、誘いのパターンがはまると活発にアタリがきた。7日には82尾の大釣りも記録している。シーズン終盤だが活性は高く、“肝パン”の数釣りが期待できる。

 伊東港を出て十数分、手石島周りのポイントに到着した。水深は30メートル。オモリの着底と同時に仕掛けを上下させて誘う。仕掛けを止めた瞬間、コンコンと鋭角的なアタリが出た。竿を立てるとゴンゴンと力強く引く。17センチ級と少し小ぶりだが元気なカワハギが海面に現れた。この日はウネリが高くアタリは取りにくかったが、船では次々とカワハギが取り込まれていった。

 午前10時を過ぎ、釣り場を川奈沖に変えると朝からのウネリも収まり釣りやすくなった。右舷船首に釣り座を構える静岡市の望月金道さん(63)は、快調にカワハギを釣っていった。オモリの着底後、すぐに10センチ間隔で段階的に誘い上げていく。50~60センチ上げたところでゴツゴツとアタリが竿先を揺らした。誘い方がこの日の状況にあっているようで、いとも簡単にカワハギを釣っていく。20センチ級を4尾連続で上げるなど好調。25・5センチの大型を上げると「おなかもパンパンだね。肝がうまいんだ」と満足そうに話す。結局、トップの32尾を上げた。

 隣では静岡市の古屋一三さん(75)が、カワハギ釣り初挑戦。前半こそ苦戦したが、望月さんにアドバイスを受けると、後半は餌付けがスムーズになり、誘い方や食わせるタイミングも合うようになった。終盤には26センチの大型も上げ、釣果は24尾。「竿、仕掛けなど、全てが望月さんからの借り物。(釣れたのは)コーチが良いからかな。カワハギ釣りにはまりそうです」と笑顔を見せた。

 はるひら丸では昨年から好釣果が続いている。今月7日にはトップ82尾を記録している。このところシケの日が続いているが、出船すれば40尾超えの日は多い。型は20センチ前後が主体で25センチオーバーの大型も数交じっている。

 島田光浩船長(46)は「今シーズンは例年になく魚影が濃いですね。群れが固まりだしてからは特に好調に食っています。現在の水温は16度台と高めで推移しているので、3月上旬までは楽しめそうですね。まだ肝も大きく、最高の状態ですよ」と言う。伊東沖のカワハギは、まだ最盛期が続きそうだ。(田中 清)

 ◆めも カワハギ釣りの近況、乗合船は伊東港はるひら丸(TEL0557・37・4250、HPはQRコード参照)。乗合船は午前6時半集合、7時出船。料金は8000円(アサリのむき身餌、氷付き)、餌なしは7000円。乗船には事前予約が必要。 アジ五目やカサゴ等が狙える仕立船は4人で3時間2万7000円。人数、時間増で料金は変動する(20人まで)。貸し竿、餌付き。温泉民宿は1泊2食付きで7710円~。釣りパック1万5270円~。JR伊東駅から徒歩7分。

 このほか以下の船宿からもカワハギ乗合船が出る。

 栄ノ浦港早川丸(TEL0470・29・1095)、金沢八景弁天屋(TEL045・701・9061)、片瀬港島きち丸(TEL0466・25・9642)。

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