贅沢キンメ!相模湾・利島沖で絶好調

スポーツ報知
新島沖で釣れた2尾掛けで上がってきたキンメ(左)と、2キロオーバーのキンメ。新島沖は好転気配だ(ほうえい丸で)

 相模湾・利島沖でキンメダイが絶好調だ。サイズは0・6~1・1キロと新島沖で釣れるものと比べるとやや小ぶりだが、稲取港の報知指定・定栄丸ではトップ40尾と大釣りをしている。新島沖も一時の絶不調を脱して好転気配。須崎港の報知指定・ほうえい丸では、トップは14尾を記録し、2・1キロの大型もでている。高級魚キンメの数釣りを楽しむか、大型を狙うか。あなたはどっち?

 利島沖でのキンメの釣れっぷりがすごい。定栄丸の乗合船は、このところ連日のシケでなかなか出船できないものの、1月14日には8~27尾、15日に20~40尾、19日に33尾を上げている。サイズは0・6~1・1キロで2キロを超すジャンボサイズは交じらないが、「大島沖では0・3~0・4キロの小型が多かったことを考えれば、利島沖のほうがずっといい」と定栄丸の遠藤定一船長(59)は言う。

 釣り場の水深は300~450メートル。ここではキンメのほかにも3~4キロ級のクロムツやメダイなどの高級魚が食ってくる。上げてみるまでは何が釣れているか分からない。

 本来なら伊豆の船宿にとって、キンメの釣り場と言えば新島沖だ。ここでは2キロオーバー、時には3キロを超すようなジャンボサイズが食ってくる。ところが昨年秋からの黒潮大蛇行の影響で、多い人で3~4尾と絶不調に陥った。「新島沖でキンメが釣れるなら1尾だけでもいい」という釣り人がいるほどだが、新島沖でこれではさみしい。原因は水温。「黒潮が大蛇行したせいで、新島沖周辺の水温がずっと17~18度台と高かった。水温が高いと上潮が速くなり、釣りができない状態だった」とほうえい丸の土屋佑二郎船長(36)は説明する。

 しかし、ここにきて好転の兆しが見えてきた。水温が14度台まで下がったのだ。「やっと冬の潮になった」と土屋船長。ほうえい丸では1月21日には2・1キロが食い、同31日には0・7~1・7キロが5~14尾。定栄丸でも同日に5~20尾を記録した。まだ本調子とは言えないものの、「新島沖のキンメは魚体の厚みが違うよ」と土屋船長の顔は明るい。

 新島沖で釣れたキンメを地元では「地キンメ」と呼び、ブランドになっている。1キロで1万円を超す超高級魚。そんな魚を食べられるのも釣り人の特権。利島沖で数釣りを楽しむか、新島沖でジャンボサイズを狙うか。釣り人の悩みはぜいたくだ。(高田 典孝)

 ◆めも キンメの近況、乗合船は稲取港定栄丸(TEL0557・95・2460、HPはQRコード=右=参照)、須崎港ほうえい丸(TEL0558・22・1047。HPはQRコード=同左=参照)。午前5時出船。料金は氷付きで1万9000円。竿、リール、仕掛け付きのフルレンタルもある。

 このほか以下の船宿でも乗合船を出す。

 千田港三喜丸(TEL0470・43・8293)

 あぶずり港長三朗丸(TEL090・3349・4882)

 小坪港太郎丸(TEL0467・22・7662)

 早川港平安丸(TEL0465・22・0676)

 網代港森竜丸(TEL0557・68・1477)

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