浅ダナで連発!グレ20尾…和歌山・串本袋

スポーツ報知
藤原さんは35センチ級を中心にグレの数釣りを楽しんだ

 寒グレのシーズンは、いよいよ終盤。今季は不調だった南紀が、水温の上昇とともに調子を取り戻してきた。南紀のグレ釣りに詳しい、報知フィッシングクラブ「フィッシングベース 海クン」(和歌山・白浜町)代表の藤原義雄さんと15日、串本袋に釣行。35センチ級の数釣りを楽しんだ。

 何度も寒波がやってきたこの冬は、各地で例年より水温が下がった。その影響か、魚の活性が上がらず釣果に恵まれなかった場所が多かった。南紀もしかり…。冬のうっぷんを晴らそうと、グレの数釣りに定評のある串本袋に出掛けたのだ。

 午前5時50分に出港。予約を入れていた「一の島沖向き」に上がった。晴れ、ナギ。水温18度弱。西寄りの風が、やや強く吹いていた。

 少し高い足場に藤原さんが陣取った。潮は、ゆっくり大阪方面に向かう上り潮。足元にまき餌を打つと餌取りが群がった。

 開始直後、いきなり藤原さんの竿が曲がった。ゆっくり海中にシモっていくウキが突然、シュッと加速。立て続けに3尾ほど30センチ強のグレを仕留めた。「初めは餌だけ取られていたけど、なるほどウキ止めを付けたらアタリが出るようになった」。ウキは00号でウキ下は2ヒロ。3ヒロ半ほどのタナでヒットが続いた。

 1時間ほど沈黙が続いた後、潮が下りに変わった。待望の“本命潮”だ。再び名手が竿を曲げだした。タナは2ヒロ。朝イチより少し沖め、竿3本ほどの距離を狙っていた。

 なかなかアタリが出ない記者との大きな違いは、「風対策」だ。藤原さんは、水面直下のウキゴムの位置から「仕掛けがなじまず浮き上がっている」と判断。ウキを00号からBに替え、ハリスを1・7号から1・5号に細くした。「仕掛けをなじませるのが一番、大切」。記者の仕掛けはウキ0号、ハリス2号。微妙な差かもしれないが、釣果の差は歴然だった。

 潮変わりのタイミングを逃さず、浅ダナでグレを連発させた名手。状況に合わせて頻繁に仕掛けを替えるのが、好釣果の要因だろう。風がさらに強まってアタリが遠のくとウキを3Bに変更。再びアタリを呼び込んだ。

 午後3時前に納竿。藤原さんの釣果は30~39センチ20尾(30センチ未満はリリース)で数釣りを満喫した。一方、記者は35センチ前後を5尾。悪くはないが、同じ磯でこれだけ差が出ると実力の違いは明らかだ。

 南紀のグレはおおむね産卵期に入ったが、タイミングが合えば数釣りは可能。チャンスを逃さず積極的に出掛けてほしい。「機を見るに敏」。まさに金科玉条だ。

 今回、渡船は「かわばた渡船」(TEL0735・62・0052)を利用。料金は1人4000円。

(小谷 竜一)

 ◆この日の餌 まき餌は生オキアミ12キロにマルキユー・イワシパワーグレスペシャル1袋、のりグレ2袋を混合。刺し餌は同社のくわせオキアミスーパーハード(M)、生オキアミを使った。

 ◇問い合わせ 餌、釣り具販売店の「フィッシングベース 海クン」(TEL0739・45・8450、代表・藤原義雄)へ。

 ◇所在地 和歌山県白浜町富田545の1。紀勢自動車道・南紀白浜ICから車で3分、国道42号沿い。

 ◇営業時間 金、土曜と祝日の前日は24時間。日~水曜は午前9時~午後9時と午前2時半~予約餌の販売終了まで。木曜の日中は定休。

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