ヒラマサ&キハダ、黒潮乗って近場でもゲット…伊豆・御蔵島沖

スポーツ報知
御蔵島沖で上がったキハダ(森竜丸で)【右写真】曽根原道彦さんが釣った6キロのヒラマサ

 東伊豆・網代港の報知指定・森竜丸が行っている遠征ルアー船。今は伊豆諸島の御蔵島沖まで行っている。これまでキハダは30キロオーバーが上がり、6キロ級のヒラマサや4キロ級の本ガツオが釣れている。これから魚たちは、黒潮に乗って相模湾や房総半島へと近づいてくる。釣り場も伊豆大島沖や利島沖などの“近場”になり、ダイナミックな釣りが気軽に楽しめるようになる。

 網代港を出て5時間、御蔵島が間近に見えるポイントが釣り場だ。森野滝雄船長(43)は、魚群探知機でベイトの反応を見ながら、丹念にポイントを探していく。魚の活性が上がったのは、午前9時を回ってから。左舷の胴の間でジギングをしていた岡谷市の曽根原道彦さん(59)のロッドが大きく曲がった。

 ここからのファイトは、この釣りならではの迫力あるものだった。ヒットした魚は、下へ下へとグイグイと力強く引き込んでいく。ロッドは極限まで曲がった。曽根原さんは、強烈な引きに耐えながら、じっくりと確実にリールを巻いて、魚の体力を奪っていく。森野船長が差し出したタモ網に入ったのは、6キロのヒラマサだった。「いい引きはしたけれど、物足りないな」と曽根原さんは笑った。

 それもそのはず、釣り人が狙っているのはキハダだ。御蔵島沖では大型のキハダが釣れている。4月下旬から釣れ出し、5月13日には33・5キロ、15日に30・3キロ、16日に28・2キロが上がっている。キャスティングとジギングで狙えるが、今のところジギングが有利。「誘い方はショートピッチがいいか、ロングジャークがいいかは、その日の状況による」と森野船長はいう。

 取材した日は、結局最後までキハダは、釣り人の前に現れなかった。「原因は黒潮の流れにある」と森野船長は見ている。キハダが連日のように釣れていた5月中旬は、黒潮が御蔵島に当たるように流れていた。ところが、現在黒潮は御蔵島の東沖を通っている。

 しかし、流れが変わったことは悪いことばかりではない。「黒潮に乗ってキハダなどの青物は伊豆大島沖や利島沖に来ているはず。これからは近場で釣れるようになる」と森野船長は分析している。今後、黒潮の流れが変われば、再び御蔵島沖を狙うが、伊豆大島沖や利島沖で釣れるようになれば、航海の時間もぐっと短くなり、釣りやすくなる。さらに相模湾に群れが入れば、いよいよ夏キハダは本番を迎える。(高田 典孝)

 ◆めも キハダ、ヒラマサ釣りの近況、問い合わせは、網代港森竜丸(TEL0557・68・1477)。御蔵島遠征ルアー船は午前1時出船。料金は氷つきで2万7000円。伊豆大島沖や利島沖を狙う船は、午前3時30分に出る。料金は氷つきで1万7000円。レンタルロッドもある。駐車場完備。

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