野際陽子さん「吉本に行こうかな」意外な素顔

スポーツ報知
恋人のような母娘だったという野際陽子さんと長女の真瀬樹里(右)

 「キイハンター」「ずっとあなたが好きだった」など、多くのテレビドラマで活躍した野際さん。NHKのアナウンサーから女優に転身し、優雅な美しさを最後まで保ち続けたが、長女で女優の真瀬樹里(42)は「コメディー好きで、三枚目。芸人みたいな性格で『吉本(興業)に行こうかな』って言い出したこともありました」と意外な素顔を明かした。

 本人のお気に入りはおせっかいな姑(しゅうとめ)をコミカルに演じた「ダブル・キッチン」(93年)。「コメディーしか演じたくないって言ってたぐらい、公の場でも、身内の場でも、何か笑いをとることを言わないと気が済まない人でした」と振り返った。

 闘病生活でも人を気遣った。14年に肺腺がんを患ってから3年間、仕事と並行しながら治療を続けたが、周囲には一切、病気を明かさなかった。「人に心配をかけたくなかったんだと思います。仕事にも復帰するつもりでした。『しばらく休まないと厳しいかもね』とは言っていましたが『もう無理かも』とは一切言いませんでした」と涙ぐんだ。

 「ものすごい厳しくて、子供の頃はひたすら怖かった。でも、30歳を過ぎてからは恋人みたいな関係になりました」。最後まで樹里の将来を気にかけていたそうで「今も毎日、導いてね、力貸してねってお願いしてます」。他界後、テレビ朝日系「トットちゃん!」で、野際さん役を演じた愛娘の活躍を、きっと天国から見守っている。(土屋 孝裕)

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