巨人戦力外の高橋洸は社会人・深谷組でプレー

巨人から戦力外通告を受け、1月から社会人野球・深谷組でプレーする高橋洸内野手(24)が昨年12月30日に放送されたTBS系特番「プロ野球戦力外通告 クビを宣告された男達」(後10時)に出演し、戦力外通告から就職先が決まるまでの苦悩を語った。
高橋は新潟・日本文理高から2011年ドラフト5位で巨人に入団。50メートル5秒8の俊足で注目を集めたが、1年目は右手人さし指を骨折、その後も左膝前十字靱帯(じんたい)損傷のケガを負うなどして、13年オフに育成契約となり、今年戦力外通告を受けた。私生活では16年3月に志桜里(しおり)さん(27)と結婚し、長男・浬(かいり)くんが生後8か月だった。
戦力外通告を受けた高橋に対し、志桜里さんは「変わらず支えるつもりだから」とバックアップを約束。広島・マツダスタジアムで行われたトライアウトも夫人は長男と一緒に見守った。
トライアウトでは最初の打席で中前安打を放ったものの4打数1安打。その後、志願して一塁走者として出場し二盗を決めるなど、持ち前の走塁をアピール。志桜里夫人は涙で見守り「特別な1日になったと思います」と感慨深げにコメントした。
結局、NPBの球団からはオファーは来ず。群馬のクラブチーム・アゼリア館林硬式野球クラブと、埼玉の社会人・深谷組からオファーが来た。ともに正社員として働きながら野球をするオファーで、高橋は「正社員って言葉には心が動くよね」と複雑な心境を語った。
高校からNPB入りをしたため「1番好きなのが野球で、2番目に好きなものを仕事にしようと思っても、最初にNPBに行って、好きなことを仕事にできたから…」と熟考したが、結局は深谷組で都市対抗野球を目指す選択をした。高橋から報告を受けた志桜里夫人は「プロ野球選手という夢を近くで見られたのがすごく幸せだった。ありがとう。これからも頑張ろうね」と感謝とねぎらいの言葉を送った。
深谷組は15年に硬式野球部を創部し、着実にチーム力をつけている。