尾上松也、「常に出来ると信じて動きました」 ノンストップ!密着に決意語る

歌舞伎俳優・尾上松也(32)が9日放送のフジテレビ系「ノンストップ!」(月~金曜・前9時50分)にVTR出演し、意気込みを語った。
番組では「プリンスの苦悩と挑戦」として2日から始まった「新春浅草歌舞伎」(浅草公会堂、26日千秋楽)に座頭として出演する松也を密着した。12月公演が終わり、中3日で稽古が始まるなどほとんど休みのない松也の奮闘を追った。
4日間しかない歌舞伎の全体稽古では、先輩の歌舞伎俳優・片岡仁左衛門(73)の指導を受け、台詞に詰まると「落ち着け」「言葉の意味を考えなさい」「何回言ったら分かるんだよ」とのアドバイスを受ける姿が紹介された。
松也はスマホを取り出し「良くないかもしれないですけどね」と連日、稽古の台詞を録音し自宅で聞き直していると明かし「帰って聞き直して。自分のイメージ通りに言っているかどうか(を確認する)。やっているときはなかなか自分では分からないので…」と話した。
今回は出演する2役とも“初役”になる。「今回も無理なんじゃないかと何度も思いましたけど、最終的にやらなきゃいけないってなったら出来るものなんですよ。昔はそういう悩みがなかったですからね。でも自分で望んだ悩みですからね」と心境を語っている。
歌舞伎俳優・尾上松助さんの長男として生まれた5歳で初舞台を踏んだ松也だが、若い頃は役に恵まれず苦悩したこともあったという。松也が20歳の2005年に松助さんが59歳で他界。後ろ盾を失ったが、すべて実費で臨む「自主公演」を行い力を付けてきた。「不安しかないですし、やる意味というのは自分でも正直確信めいたものはなかったですが…」。最初は半分が空席という状態だったが、回数を重ねるごとに人気を集めるようになったという。
松也は「とにかく自分自身を言い聞かせて奮い立たせるみたいな感じでした。無理だろうと思うのではなくて、常にそれが出来るだろうと信じて動き続けました。根性がつきましたね」と自主公演のおかげで成長できたと語った。
浅草公会堂での歌舞伎公演は今年で4回目。「父親も出ていたこともあった。若いときは何とか出たいという気持ちでやっていた。その日その日の出来る限りを尽くして、少しでも何かつかめるものがあったら」と意欲を語っている。