宙乗り、にらみ、海老蔵娘も登場の新橋演舞場…新春の歌舞伎を担当記者が真剣に観賞してみた

スポーツ報知
「日本むかし話」で宙乗りを披露する市川海老蔵

 今月は歌舞伎座を始め、東京では4つの劇場で歌舞伎が上演されている珍しい月です。高麗屋3代の襲名披露、ボリュームたっぷりの通し狂言、若手中心の公演などタイプも異なり、新年らしいお楽しみも。さっそく演劇担当記者が各劇場に走り、真剣に観賞してきました。一口に歌舞伎と言っても内容は実にさまざま。ファンは歌舞伎ざんまい、初心者にも観劇デビューしやすい絶好の機会です。

 あれ? 面白い…。歌舞伎って面白いゾ! というのが歌舞伎初心者である記者の感想である。海老蔵の長女・麗禾(れいか)ちゃん(6)が本格的初舞台を踏む様子を取材するために観劇したのだが、レア感たっぷり、見どころ満載で心ゆくまでエンジョイした。

 まずは「天竺徳兵衛韓噺(てんじくとくべえいこくばなし)」で獅童が披露した宙乗り。意外にもキャリア初だったらしく、本人は会見で「高所恐怖症で…」などとおどけていたが、高度約10メートルで切った見えは実にカッコ良かった。

 続いて、海老蔵が客席に向かって初春を祝う「口上」。目撃すると、1年間は無病息災で過ごせる「にらみ」は5年ぶりだ。ありがたや。

 さらに「日本むかし話」内の「竹取」は、麗禾ちゃんの愛らしいセリフ回しと舞もさることながら、エンディングが圧巻だ。カラフルかつダイナミックな演出の中で宙を舞う海老蔵のコミカルな演技が客席の笑顔を誘う。ライブ会場のような一体感を味わった。(北野 新太)

★昼の部「天竺徳兵衛韓噺」「口上」「鎌倉八幡宮静の法楽舞」、夜の部「日本むかし話」(26日まで)

★主な出演者

 市川海老蔵、中村獅童、市川右團次、堀越麗禾、市川九團次、市川笑也、中村鷹之資、中村児太郎

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