夏木陽介さん、死去 81歳腎細胞がん

スポーツ報知
本紙インタビューで笑顔を見せる夏木陽介さん

 俳優の夏木陽介(なつき・ようすけ、本名・阿久澤有=あくざわ・たもつ)さんが14日午前10時46分、腎細胞がんのため都内の病院で死去したことが19日までに明らかになった。81歳だった。後日、近親者のみによる密葬を行う予定で、後日お別れの会が計画されている。

 事務所によると、夏木さんは2009年に脳梗塞を発症。翌年、左の腎臓にがんが見つかり、摘出手術を受けたが、術後は仕事に復帰し、クラシックカーレースに出場するなど精力的に活動していた。

 昨年10月に肺炎で入院したが、すぐ退院。しかし11月下旬、レースに出場するための脚力トレーニング中に倒れ、再入院した。その後、胸椎のがんが発見され、12月から昏睡(こんすい)状態に。そのまま意識は戻らず、弟らにみとられながら息を引き取った。

 明大在学時にモデルとしてスカウトされ、卒業後の58年に東宝入社。65年のドラマ「青春とはなんだ」の教師が当たり役となり、学園ものの先駆けとなった。75~79年の刑事ドラマ「Gメン’75」ではクールな演技で物語を支えた。82年に設立した個人事務所では賀来千香子(56)らを輩出した。

 芸能界随一のカーマニアで、ドライバーとして85、86年にパリ―ダカールラリーに出場。監督としては日本人初優勝者となる篠塚建次郎(69)を育てた。生涯独身を貫いたが、事務所関係者によると「好きなことだけをして生きるには家庭を持つのは難しい」と話していたという。

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