小百合&サブちゃん、56年ぶり再会「いつでも夢を」生歌披露

スポーツ報知
地元の学生たちと合唱する吉永小百合(右)と樹木希林

 北海道命名から150年目を記念した特別イベント「キタデミー賞」が5日、札幌市内で行われ、女優・吉永小百合(72)、歌手・北島三郎(81)らが参加した。氷点下の中でレッドカーペット入場や授賞式があり、吉永と北島が56年ぶりに再会。特別ステージでは、吉永が自身の代表曲「いつでも夢を」を披露。サブちゃんの呼び掛けで観客2000人との大合唱が実現した。

 吉永の隣で、北島の心はデビューした1962年に帰っていた。「この年の日本レコード大賞が吉永さんと橋幸夫さんの『いつでも夢を』で僕は新人賞をもらった。いつ以来? 会うのはあの時以来だよ。うれしいね」と興奮気味に話した。

 歌と映画の世界で互いにトップを走り、半世紀以上ぶりに再会した。同じ年にレコードデビューした吉永も「歌では同期なんですよね」と感慨深げに語りかけると、北島は「幸夫ちゃんがうらやましかった。自分も一緒に歌いたかった」と告白。「レコード会社の垣根もあって難しいけど、今でもやってみたい。一緒に映画共演もできたら」とラブコールを送った。

 式が一番盛り上がったのは、吉永が「いつ以来か記憶にない」という「いつでも夢を」の生歌を披露したときだった。当初は吉永と地元の高校生の合唱の予定だったが、客席に座って聴く予定だったサブちゃんが突然、立ち上がった。すると、「皆さん、一緒にお歌いください!」と客席に呼び掛け、観客約2000人による大合唱が実現した。最初は「恥ずかしくて。私は聞こえないように歌います」と遠慮がちに話していた吉永もお祭りムードにノリノリ。伸びのある歌声を聴かせた。

 北海道にゆかりの人物を表彰する「キタデミー賞」は、道などによる実行委員会が主催。米アカデミー賞にならってレッドカーペット、映像と音楽を使った華やかな演出で150年を祝福した。3月公開の映画「北の桜守」を始め、「北の零年」(05年)、「北のカナリアたち」(12年)など北海道を舞台にした7本の作品に出演している吉永が主演女優賞、北海道知内町出身の北島が歌曲賞を受賞。さらに北島がオーナーの名馬キタサンブラックに助演男優賞が贈られた。

 ◆山田洋次監督「当時思い出す」
 山田洋次監督(86)が監督賞を受賞。プレゼンターに女優・樹木希林(75)も参加した。「幸福の黄色いハンカチ」(77年)など北海道を舞台にした映画12作を手掛けた山田氏は「このメンバーで映画ができれば。これを製作発表の場にしますか?」と提案。樹木は薬科大を目指していた18歳の時に父と夕張を訪れたが、転倒して脚を骨折。「だからいまここにいる。でも薬剤師になっていたら今ごろ、薬事法何とかで捕まっていたわ」と苦笑いしていた。

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