蛸島女流六段、現役最終戦は逆転負け「幸せだった」…史上初の女流棋士

スポーツ報知
引退が決まった蛸島彰子女流六段

 今期限りでの現役引退を表明していた将棋の蛸島彰子女流六段(71)が16日、東京都渋谷区の将棋会館で行われた第45期岡田美術館杯女流名人戦予選準決勝で山口恵梨子女流二段(26)に後手の99手で敗れ、同日付で引退した。

 最後の一局も大熱戦。終盤の勝負術で一時は逆転しながらも、勝利を手にできず「もったいない~!」。悔しそうな声を上げた後で「こんなに長く指せるなんて思っていなかったので何の後悔もないです」と晴れやかな表情を見せた。

 1967年に史上初の女流棋士となったレジェンドは、74年にスタートした初の女流棋戦「女流名人位戦(現女流名人戦)」で第1期から3連覇。先月には、自らの女流棋戦最年長勝利記録を71歳9か月に更新した。「将棋を続けてきて、いろいろなことを学べて今の自分があります。40年以上も指せて幸せだったと思います」。通算成績は333勝328敗。さわやかな顔を浮かべたまま、対局室を去った。

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