宝塚宙組20周年記念イベントで初代トップスター・姿月あさと「『寅組』じゃなくてよかった」

スポーツ報知
「シトラスの風」を歌う(前列左から)朝夏まなと、大空ゆうひ、貴城けい、星風まどか、姿月あさと、真風涼帆、和央ようか、大和悠河、凰稀かなめ(C)宝塚歌劇団

 宝塚歌劇の宙組誕生20周年記念イベントが19日、兵庫・宝塚大劇場で開催され、歴代トップスターのOG7人と、新トップコンビの真風涼帆、星風まどからが出席した。

 宙組は東京宝塚劇場の通年公演に対応するため、花組、月組、雪組、星組(創設順)に続く、65年ぶりの“第5の組”として1998年1月1日に誕生した。

 月組から異動して宙組初代トップスターを務めた姿月あさとは「5組目ができるなんて誰も思わなかったけど、大変がっている暇もないぐらいお稽古した。多くを語るより、やるしかなかった」と創設時をしみじみと振り返った。

 出席した元トップは姿月以降の就任順で、和央ようか、貴城けい、大和悠河、大空ゆうひ(級芸名は祐飛)、凰稀(おうき)かなめ、朝夏まなと。

 姿月と和央は発足時のメンバー。誰も聞かされていなかった新しい組名の発表の際、書道家・望月美佐さんが大きな筆で「宙」と揮毫(きごう)する過程を真横で見ていた。姿月は「上に点がついたので『夢』や『虹』ではない、と。『寅(とら)』? と思いました。『宙』を『そら』と読むとも思わず。寅組じゃなくてよかった」と和央とともに回顧して、会場の笑いを誘った。

 10周年時にトップだった大和は、発足当時は月組所属。当時の宙組の印象について「ダイナミックでエネルギッシュで、とてつもない可能性がある組だと思って見ていました。これからもどこまでも羽ばたいて、さらなる飛躍を」と後進にエール。大空は「20年と言えば成人式。これからもっと熟成する。宙組のカラーはすでにあると思いますが、のびしろがあるところが面白い」と今後の発展に期待した。

 イベントの最後は、真風が姿月、和央と3人で銀橋を渡りながら「夢・アモール」を披露。姿月は宙組生とともに「明日へのエナジー」を熱唱した。最後はOG全員が加わり「シトラスの風」で締めくくった。

 新トップコンビは3月16日に兵庫・宝塚大劇場で開幕する「天(そら)は赤い河のほとり」「『シトラスの風―Sunrise―』~Special Version for 20th Anniversary~」で本拠地お披露目となる。真風は「先輩方の情熱と思いを絶やさぬよう、精進して参りたい」と魂の継承を力強く誓った。

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