浜木綿子、悲痛「夫を失った思い」…左とん平さんの死を悼む

スポーツ報知
旭日小綬章を受章した浜木綿子を祝福した左とん平さん

 1970年代の人気ドラマ「時間ですよ」「寺内貫太郎一家」(ともにTBS)を始め、映画や舞台に名バイプレーヤーとして活躍した俳優・左とん平(ひだり・とんぺい、本名、肥田木通弘=ひだき・みちひろ)さんが24日、午後3時57分、心不全のため都内の病院で死去した。80歳。左さんは昨年6月に急性心筋梗塞の手術を受け9か月間、闘病を続けていた。家族葬を営み、後日お別れの会を開く。

 舞台「売らいでか!」、日テレ系ドラマ「監察医・室生亜季子」で主演した女優・浜木綿子(82)は、左さんと両作で長年、名コンビを組んだだけに失意は計り知れない。

 「寂しくてつらいです。ずっと相手役でしたから。“夫”を失った思い。喜劇を一緒に作り上げた戦友でした」浜にとって、どれほど不可欠な存在だったか。最後に会ったのは昨年12月。「奥さまからやっとお許しが出てお見舞いにうかがったのがクリスマス前でした」といい、「あまり反応がないというお話でしたが『とんちゃん、浜ですよ』」と呼び掛けたら、うぅーとおっしゃって、10センチくらい起き上がられたのが最後でした」。意識が混濁する中にあって、左さんは浜に感謝の気持ちを精いっぱい表そうとしていたのかもしれない。

 三の線の役が多く、不器用に見える左さん。実は何でもこなせるエンターテイナータイプで、相手役に柔軟に対処できる変幻自在の器用さを持ち合わせていた。“お似合いの2人”が醸し出す絶妙な間に、多くが引き込まれた。「100歳まで舞台をやるって仰っていたのですが…。まださよならは言えません」と訃報を受け入れられない精神状態だ。

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