大林宣彦監督「あと30年は生きて映画を作ろうかと思う」日本映画ペンクラブ賞表彰式

スポーツ報知
笑顔で壇上に立った大林宣彦監督

 2016年8月にステージ4の肺がん宣告を受けた大林宣彦監督(80)が8日、東京・銀座のコートヤードマリオット銀座東武ホテルで行われた日本映画ペンクラブ賞表彰式に出席した。

 がん宣告を受けながらも昨年、最新作「花筐/HANAGATAMI」を製作し12月に公開。長年の活動が評価された。ステッキを持って壇上に上り「とても誇らしゅうございます。あの戦争で殺されなかった、自決もしなかったので、がんごときでは死ねない。あと30年は生きて映画を作ろうかと思ってます」と笑顔を見せた。「花筐」は太平洋戦争前夜を生きる若者たちを描いた青春群像劇。「世界から映画が必要ではないというぐらい、平和で穏やかになるよう、混乱した政局を映画の力でハッピーにする責任がある」と力を込めていた。

 日本映画ペンクラブは映画評論家、翻訳家、監督など約150人の映画関係者で構成。会員選出のベスト映画は日本映画が「あゝ、荒野」(岸善幸監督)、外国映画は「ダンケルク」、文化映画が「米軍(アメリカ)が最も恐れた男 その名は、カメジロー」(佐古忠彦監督)が選ばれた。ほか、映画編集者の岸富美子さんが特別功労賞を、「バリアフリー映画観賞団体 CITY LIGHT」が運営する東京・田端の日本初のユニバーサルシアター「シネマ・チュプキ・タバタ」が特別奨励賞を受賞した。

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