落合福嗣、星野氏と父・博満氏の関係語る「お互いの『我』ぶつけ合った」…BSスカパー!アニメ「グラゼニ」PR

スポーツ報知
落合福嗣

 声優の落合福嗣(30)が11日、自身が声優として出演するBSスカパー!のアニメ「グラゼニ」と、関連特番のPRのため、楽天―中日のオープン戦が行われた岡山・倉敷マスカットスタジアムを訪問。確執がうわさされた父・博満氏(64)と、1月4日に逝去した星野仙一氏(享年70)の関係について初めて公言した。

 人生で初めて訪れた岡山には「晴れの国」の名にふさわしい青空が広がっていた。福嗣は「今回の取材は、僕の中で運命的なものを感じます」と言葉をかみ締めた。父を中日へと迎え入れた星野氏の故郷で、父も星野氏も監督を務めた中日がオープン戦。しかも「グラゼニ」の原作漫画では、アニメ版で福嗣が声を演じる主人公・凡田夏之介が「仙台ゴールデンカップス」にFA移籍を果たしているが、そのモチーフが楽天なのだ。

 球場には星野氏のため、献花台が設置されていた。福嗣も花を手向けようとしたが、ファンが殺到していたため断念。献花台の外側から「父がお世話になりました」と手を合わせた。そして、確執がうわさされていた星野氏と父の関係について口を開いた。

 星野氏の訃報は1月6日朝、「落合博満野球記念館」(和歌山・太地町)に滞在していた福嗣がSNSで知った。食事の席で「星野さんが亡くなったって」と告げると、博満氏は「えっ!」と絶句。しばらくしてから「そうか」とつぶやくと、姿勢を正して故人との思い出を語り始めたという。

 福嗣は「すごくいい話を聞きました。僕の口からは(詳細を)差し控えますが」と具体的な内容には言及しなかったが、父の思いの一端を代弁した。「周りの人たちが思っているより、仲が良かったと思います。でも決してなれ合いではなく、野球人としてお互いリスペクトしていた。リスペクトしているからこそ、お互いの『我』(が)をぶつけ合う関係だったんでしょうね。星野さんがいなかったらウチの父はいないですから」。その哲学こそ相いれなかったが、ともに野球を極めた者同士。対立しながらも互いを受け入れていた複雑な関係性だったという。

 福嗣のツイッターには「なぜ博満氏は星野氏の逝去についてコメントを出さないのか」というリプライも届いたという。「記者の方が(和歌山まで)聞きに来たら答えてましたよ」と、実は誰も取材に訪れなかったことを明かして苦笑いした。そして最後に「僕も幼稚園の頃、頭をグシャグシャとなでられたり、一緒にお風呂に入れてもらったりしました。手が温かくて大きかったことを覚えています」。幼心に憧れた背番号77の冥福を祈っていた。

 ◆「グラゼニ」 週刊「モーニング」で連載中の人気プロ野球漫画。BSスカパー!で初のオリジナルアニメとして4月から放送が開始される。福嗣は主人公で神宮スパイダースの左腕・凡田夏之介を演じる。「(巨人がモデルの)文京モップス編はスポーツ報知さんも協力してください」と福嗣。

 ◆「『グラゼニ』テレビアニメ放送直前特番 プロ野球みんなが知らないおカネの話2~グラウンドにはゼニが埋まってる!?スペシャル~」 福嗣、前ヤクルト監督・真中満氏らが球界の裏側を語り尽くすトーク特番。BSスカパー!で今月25日午後1時ほか放送。特番第1弾も15日午後8時から再放送。

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