藤井六段、公式戦１６連勝！…中学卒業式後初対局で王座戦挑戦者決定トーナメント進出

　将棋の史上最年少プロ・藤井聡太六段（１５）が２２日、大阪市福島区の関西将棋会館で指された第６６期王座戦２次予選で、後手の糸谷哲郎八段（２９）に８９手で勝利した。挑戦者決定トーナメント進出を決め、「もう一歩、上を目指してやっていきたい」と中村太地王座（２９）へのチャレンジに意欲を見せた。

　来期からＡ級に昇格する元竜王・糸谷八段とは初対戦。持ち時間は相手より約３０分多く消費したが、自慢の終盤力を発揮。公式戦連勝記録も１６に伸ばした。

　「連勝はあまり意識していません。これからも普段通り臨みたい」。最多２９連勝時と同様の言葉も出たが、自己記録更新を意識させる強さに、“怪物くん”の異名を取る糸谷八段は「私ごときが（藤井六段の実力を）言うことではないですが…終盤も鋭いですし、本当に気持ちのいい切り込み方だと思いました」と舌を巻いた。

　２０日に名古屋大教育学部付属中の卒業式に出席してから初の対局だったが「対局に臨むにあたって変わったことはありません」。義務教育の学齢では、藤井六段は今月３１日までは中学生。２８日の王将戦１次予選３回戦の井上慶太九段（５４）戦が中学生棋士としてラスト対局となり、２０１７年度を締める。