坂口憲二“特発性大腿骨頭壊死症”で芸能活動休止

スポーツ報知
芸能活動の無期限休止などを発表した坂口憲二

 俳優の坂口憲二(42)が芸能活動を無期限休止することが31日、分かった。所属事務所を通じ、直筆署名入りのコメントを発表。3年前に右股関節の特発性大腿骨頭壊死症(とくはつせいだいたいこっとうえししょう)で手術していたことも明らかにした。

 「―壊死症」は、原因が十分には分かっておらず、厚生労働省の指定難病。坂口は5月いっぱいで所属事務所を退社し治療に専念する。

 難病に苦しみ続けた坂口が、芸能活動休止という苦渋の決断をした。所属事務所によると、坂口は14年春から右股関節の慢性的な痛みを訴え、当時出演していたフジテレビ系ドラマ「続・最後から二番目の恋」の撮影の合間を縫って複数の病院で診察。終了後も通院を続け、翌15年春、難病に指定されている特発性大腿骨頭壊死症と診断された。

 手術を受け、約3週間入院。その後、通院治療、筋トレを中心としたリハビリを行いながら、ナレーションなど体に負担の少ない仕事を行っていた。ドラマは「続・最後―」以降の出演はなく、15年4月~17年3月まで出演していたDHC「プロティンダイエット」のCM以降、表舞台に姿を見せていない。

 現在、日常生活に支障はないまでに回復しているが、激しい動きをすると痛みが再発する恐れがある状態。大好きなサーフィンもパドリングはできるが、ボードの上に立つことはできないという。人工股関節への置き換えも検討したが、術後の負担などを踏まえ取りやめた。

 昨秋、ドラマ出演のオファーがあり、事務所と話し合った結果「自分の力をセーブしながら続けるのは困難」と活動休止を決断。事務所関係者は「真面目な性格なので、ウリでもある体を張った演技ができない自分を許せないのだと思う」と本人の意思を尊重した。

 5月いっぱいで事務所を退社し治療に専念する。引退ではないが「しっかり体調を戻してから、自分のできることをやっていきたいと思っています。それが表現の世界なのか、また全く違った世界なのかは、今現在はわかりません」とコメントした。事務所は「復帰の意思があれば受け入れる」と話している。

 ◆美空ひばりさんも

 公益財団法人難病医学研究財団のホームページによると、特発性大腿骨頭壊死症とは、大腿骨上端の骨頭の一部が血流の低下により壊死(血が通わなくなって骨組織が死んだ状態)する症状。骨壊死の部分が陥没、変形することにより、痛みを発する。

 国内における1年間の新規発生数は約2000~3000人で、30~50代に多い。男女比は1・8対1で、男性の方が多く発症する。原因や遺伝性に関しては、はっきりしていない。治療としては手術が一般的で、骨の一部を切断して関節の向きを矯正する骨切り術や股関節を人工関節に置き換えする方法がある。

 “昭和の歌姫”美空ひばりさんが晩年に苦しんでいたことで知られ、16年にはヒップホップグループ「ケツメイシ」のRYOJI(43)が患っていることを公表した。

 ◆坂口 憲二(さかぐち・けんじ)1975年11月8日、東京都生まれ。42歳。父は元プロレスラーの坂口征二さん、兄の征夫は総合格闘家。99年8月にモデルとしてデビューし同年10月、テレビ朝日系「ベストフレンド」で俳優デビュー。07年のフジテレビ系「医龍」がヒットし第4シリーズまで出演。14年1月に一般女性と結婚。同年9月に長男が、16年5月に次男が誕生。趣味はサーフィン、旅、ゴルフ。身長185センチ、靴のサイズは30センチ。血液型A。

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