是枝監督作品「万引き家族」カンヌ選出…5度目コンペ部門で初の最高賞狙う

スポーツ報知
「万引き家族」でカンヌ映画祭への出品が決まった是枝裕和監督

 是枝裕和監督(55)が手がけた映画「万引き家族」(6月8日公開)が世界3大映画祭の1つ、第71回カンヌ国際映画祭(5月8日開幕=フランス)のコンペティション部門に選出されたことが12日、当地で発表された。

 2004年「誰も知らない」で男優賞(柳楽優弥)を、13年「そして父になる」で審査員賞を受賞した“カンヌ常連”の是枝監督作品で同部門に出品されるのは15年「海街diary」以来3年ぶり5回目。5度目の正直で最高賞のパルム・ドールを狙う。

 「万引き家族」は東京の下町を舞台に軽犯罪で生計を立てる家族を描く。是枝監督は「こんな小さな作品に目を留めていただいて感謝しています」と喜んだ。さらに「映画という豊かな文化に触れて、今後の自分の映画作りの課題を見つけるようなゆったりとした時間にしたいなあ」とコメントした。

 父親を演じたリリー・フランキー(54)は「ほこりまみれの物語が、華やかなレッドカーペットを歩くことに希望を感じました」。母親役の安藤サクラ(32)も「東京の黒い粒子にまみれたあの汚ったない家族がカンヌで赤じゅうたんとは!」と吉報に歓喜した。

 同部門には東出昌大(30)主演の「寝ても覚めても」(濱口竜介監督、9月1日公開)も選出。濱口監督作品が同映画祭に出品されるのは初めてとなる。中国のジャ・ジャンクー監督(47)の「Ash is Purest White」の製作には、独立騒動に揺れた「オフィス北野」が入っている。

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