小田和正、古希を超~えて♪再び熊本…16年地震で決意「次のツアーはここから」

スポーツ報知
全国ツアーをスタートさせた小田和正

 シンガー・ソングライターの小田和正(70)が4日、熊本・益城町のグランメッセ熊本で全国ツアー「ENCORE!」(21か所48公演)をスタートさせた。昨年9月に古希を迎えてから初のツアー。全長240メートルの花道を何度も駆け回り、たっぷり3時間超のステージで7500人を魅了した。

 11年以来の熊本公演は、2年前から決めていた。前回ツアーのリハーサル中の16年4月、熊本地震が発生した。「次のツアーがあるとしたら、何としても熊本から始めたかった。決まって、場所が震源地の益城町と聞いた。新たに気持ちが引き締まった」。東北大出身。11年の東日本大震災後、被災地への思いを込めた「その日が来るまで」もアンコールで特別に披露した。

 古希ツアーは、前回ツアーを上回る40万人の動員を見込む異例の規模。スタッフは公演数を減らすことも提案したが「行ける時にいっておかないと、もう行けない」と拒否した。2日に全曲タイアップ付きの4曲収録シングルを発売。アルバム制作まで待たず、出せる時に出そうと決めた。ツアー歌唱曲は「みんなが聴きたい曲は何か」と考えを巡らせながらリハーサルを重ね、32曲まで膨れ上がった。「みんなの顔がキラキラで、うれしかった」と時に涙を浮かべた。

 1月に同じ1947年生まれで30年来の盟友の星野仙一氏(享年70)がこの世を去った。昨年には約30年間、仕事をともにした舞台監督が50代で亡くなった。ツアータイトルは「毎日がアンコール。アンコールしたいと思える毎日を過ごしたい」と決めた。

 10月まで続くツアー中に71歳を迎える。音楽にストイックに向き合う姿勢は年を重ねても変わらない。リハーサルと並行して1か月間、取り組んだトレーニングで体重を5~6キロ絞って今ツアーに臨み、張りのある歌声を響かせた。「今日のような日が、またあるように」。その思いを胸に、全国を旅していく。

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