“新御三家”野口五郎、秀樹さん悼む…病と闘い歌う「本当のアーティスト」

スポーツ報知
76年1月、熱唱する新御三家の(左から)西城秀樹さん、野口五郎、郷ひろみ

 アイドル時代、西城さん、野口五郎(62)らと「新御三家」と呼ばれた郷ひろみ(62)も、「秀樹が先に逝ってしまったこと、とても悲しい気持ちでいっぱいです」などと盟友との別れを嘆いた。西城さんは海外のロックから学んだ野性的な歌唱スタイルで女性ファンの心をわしづかみにした。シングル売り上げは男性ソロ歌手で史上6位となる1159・3万枚。初の野球場コンサートを開くなど、時代を切り開いたパイオニアだった。

 野口五郎は、盟友の訃報に、所属事務所を通じて「あまりにも突然で、今は言葉が見つかりません。気持ちの整理がつくまで少し時間を下さい。申し訳ありません」とコメントし、大きなショックを受けていることをうかがわせた。

 関係者によると、野口はこの日、プライベートで都内を離れていた。事務所スタッフから一報を聞いて絶句していたという。事務所には、報道陣から問い合わせも殺到。ただ野口のショックが大きく直接、報道陣に対応することは厳しい状況で、書面でのコメントとなった。

 西城さんとは、デビュー以来ずっと交友を続けてきた。2015年に西城さんが還暦を記念したバースデーライブを開催した際には、サプライズで駆け付けて祝福した。「1回だけ、恥ずかしいけど、抱いていいか? 人生で一回だけだよ。70になったらやらないよ」と熱い抱擁を交わしていた。「何か一緒にやろう」とも誓い合ったが、実現はかなわなくなった。

 甘いマスクと高い歌唱力で人気となった野口。デビュー当時は比較されることにやっかみもあったというが、特に西城さんが病に倒れた後は頻繁に連絡を取り合うこともあった。最近もテレビのインタビューなどで、還暦ライブのことを振り返り「お客さんの前に立ち続けようとしている秀樹を見て思わず抱きしめた。一生懸命歌う彼を見たとき、これが本当のアーティストの姿だと思った」などと語っていた。

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