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初の紅白取材…嵐の人気の秘密を垣間見た

2017年12月30日15時0分  スポーツ報知
  • リハーサルでダンサー達と音合わせする郷ひろみ

 4月に社会人となり、芸能を取材する部署に配属されて4か月が経過した。これまで数々の芸能イベントを取材してきたが、29日、芸能記者にとって最大のイベントのひとつである「NHK紅白歌合戦」の取材デビューをした。毎年のように実家で紅白を見ていたため、楽しそうという淡い気持ちを抱えていたが、リハーサル一日目の取材を終えた感想は“和んだ”だ。

 この日、10時半にNHKホールに到着。入り口で取材受付を済ませて、目の前にある階段を下ると、ざっと200人以上の人で、広いはずのロビーが埋め尽くされていた。多くの人が予防のためマスクをしていて、異様な光景だ。人をかき分け、リハーサルが行われているホール内に入ると、「あ、思っていたより会場って小さいんだ」。テレビで見ると大きい会場というイメージがあったが、思いのほか狭い。豪華と言うより、アットホームだった。

 紅白は本番の一発勝負に近いと思っていたが、リハから本番さながらのパフォーマンスと緻密な音合わせ。視聴者に最高のステージを届けるために、局も出演者も妥協無しだ。緊張からか、マイクを持つ手が震えている出演者もいるほどだった。

 リハーサルは常に緊張感が漂っていた。熱の入ったパフォーマンスを見ていると、思わず取材であることを忘れてしまうことも。郷ひろみと登美丘高校ダンス部とのコラボに歓声をあげ、ゆずの熱唱に涙し、三浦大知のパフォーマンスに酔いしれ、歌番組でよく見る「星野源でした~!」が飛び出すと嬉しくなった。

 一方で、同時多発的に行われる囲み取材の繰り返し、巨大要塞のようなNHK本館で迷子になるなど戸惑うことばかり。紅白初取材と意気込んでいたが、夕方を過ぎる頃には身も心も疲れてきた。

 そんな疲労をほっと温かい気持ちにさせてくれたのが、人気アイドルグループ「嵐」だった。今年はメンバー主演映画・ドラマが多数公開。6年連続9度目の5大ドームツアーを開催中で、最終的に85万5000人の動員を見込む。紅白は9年連続出場。司会もグループで5年連続務め、昨年、相葉雅紀(35)、今年は二宮和也(34)が就任した。

 午後8時45分頃。「まもなく嵐さんの囲み取材が始まります」とアナウンスされると、その日一番の取材陣が集結。嵐は到着すると、まずフォトセッションに応じた。カメラマンから「ポージングお願いします」と要望を受けると、すっと、全員がガッツポーズ。相談もせず、目を合わせることもなく、期待に応える姿にデビュー18年の重みを感じた。

 フォトセッションを終えると、囲み取材。ホールの入り口にある階段をメンバーは4段ほど上がり、それを報道陣が下から見上げる形式で行われた。取材が始まる前に報道陣が録音するために後ろから前へ、次から次へとボイスレコーダーが手渡され、最前列に陣取っていた人はそれを床に置いていたが、約50個をさばききれずにいた。すると、嵐のメンバーは前へと差し出されているレコーダーをすっと手に取り、床に置いたのだ。恩着せがましいのではなく、「はいはい」「これも?」と自然に。そんなことをさせていいのかと内心冷や冷やしていたが、周囲にいる先輩記者たちは、その姿に焦らず。“嵐だから”と許される光景に驚かされた。トップアイドルに登りつめても、決しておごらず、自然の振る舞いにも優しさを持ち合わせている。謙虚で庶民的な感覚の5人が愛される理由が分かった気がした。

 嵐は取材中、今年1年を漢字で「和」と表現した。「今年はSexy Zoneのみんなとイベントをやったり今ツアーを回らせていただいて5人でいたり、なにより二宮和也先生の“和”という字を嵐としては推したい」と櫻井。大変恐縮だが、疲れた心が嵐の行動で和んだので、記者の紅白デビューも漢字1字で「和」とさせていただきたい。(記者コラム)

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