風香が第1子妊娠、3月に卒業…強制追放の中野たむ争奪戦が勃発

スポーツ報知
イオらから勧誘される中野たむ(右)

 スターダム旗揚げ7周年記念興行が21日、東京・後楽園ホールで行われ、団体創設から、GM兼リングアナとして、尽力してきた風香が第1子を妊娠したことが発表された。風香は3月28日の後楽園大会を最後に卒業するという。

 メインイベントは、クイーンズ・クエスト(QQ)と、ヒールユニット・大江戸隊が、5VS5の勝ち抜き戦で全面対決。ルールは、大江戸隊のリーダー・花月が提案した、5番目に敗れた選手が軍団から強制的に追放される「ルーザー・リーブ・ユニットマッチ」として行われた。

 出場順は11日に開かれた記者会見での抽選で、QQがAZM、紫雷イオ、バイパー、HZK、渡辺桃の順、大江戸隊はクリス・ウルフ、夏すみれ、花月、木村花、たむの順に決定。各10分1本勝負で、あらゆる引き分けは両者失格。フォール、ギブアップのほか、オーバー・ザ・トップロープ・ルールが採用された。

 初戦はAZMがクリスをエビ固めで丸め込んで秒殺すると、その後、AZM、夏、イオ、バイパーと花月(時間切れ引き分け)、HZKと花(両者オーバー・ザ・トップロープ)の順に退場。17歳の“JKファイター”渡辺と、たむの“大将戦”に持ち込まれた。

 9月10日の新木場1stRING大会で、大江戸隊に加入したたむは、かねて傷めていた故障(箇所は非公表)が悪化したため、10月1日の新木場大会を最後に欠場。だが、欠場中も巡業に帯同し、同軍のセコンドを務め、メンバーとの絆もより深くなっており、この日が4か月ぶりの復帰戦となった。

 絶対に負けられない2人は、開始早々から激しい打撃戦を展開。渡辺はハイキック、ヒザ蹴りでたむを追い込むと、最後はトップロープからのダイビング式蒼魔刀で殊勲の3カウント(7分55秒、エビ固め)。たむは復帰戦を白星で飾ることはできなかった。

 これにより、復帰したばかりのたむが、大江戸隊から強制的に追放されることが決まった。自らが言い出したルールで、たむを追い出すことになってしまった花月は「たむ! 復帰おめでとう。自分が決めたルールをねじ曲げるほど、潔ぎ悪くない。だから抜けてもらうことになる。オマエが欠場するってなったとき、『大江戸隊で何があっても面倒みさせてくれ』って、会社に頼んだ。その約束は自分なりに果たせたんじゃないかと思う。負けたのはオマエだけの責任じゃない。今後はオマエ自身が決めればいい」と言うと、潔く退場。

 すると、QQリーダーのイオが「たむちゃん、今日だったらQQに入れてやってもいいよ。入りませんか?」と勧誘。さらに、この日、左ヒジの故障から、たむ同様、4カ月ぶりに復帰した岩谷麻優がリングインすると、「お互い同じ日に復帰しました。一緒に正規軍、盛り上げていきましょう。待ってます!」とよもやのアピール。

 放心状態のたむは「今は負けて、頭の整理がつきません。一からやり直さないといけないと思ってます」と返すので精いっぱい。すると、岩谷が強引にたむの手を引っ張って、控室に消えた。

 バックステージでたむは「自分が大江戸隊を守るって言ったのに情けない。イオさんが悪魔みたいに見えて。『入ったら』と言われたけど、今はちょっとわからない。一からやり直そうって言って。麻優さんの言葉に、今の自分はそうすべきなのかもしれない。4か月はあまりにも長くて。こんなに自分が自分じゃないみたいになるとは思ってなくて。面倒見てくれた花月さんには本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです」と迷える胸中を語ると、大江戸隊への未練からか号泣した。

 今後、“無所属”となったたむを巡って、QQ、正規軍による争奪戦がぼっ発することが濃厚。追放する形となった大江戸隊も、なんらかの形で奪還を企ててくる可能性もあり、そうなると、3軍により、たむを奪い合う格好になりそうだ。

 また、大将戦で勝利を収めた渡辺は「イオさんの白いベルト(ワンダー・オブ・スターダム王座)を高校を卒業する前に巻きたい」と挑戦表明。これをイオも受諾した。

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