女子レーサー密着【オフにつけまい】中村かなえステキなボートレーサーになりたい

東京支部の新人レーサー中村かなえ(24)=121期=は国立・お茶の水女子大卒業という異色の経歴を持つ。今回、学生時代にアルバイトしていた東京・墨田区のレストラン「カタヤマ」を訪問。お気に入りのステーキを食べながら、ボートレーサーになったきっかけ、学生時代の話、将来の目標などを語った。(ペン、カメラ・角田 晨)
◆勤務は3年間
―アルバイトはいつ頃?
「ボートレーサー養成所(福岡・柳川市)に入学する直前の16年10月まで。大学在学中の3年間。接客の仕事をしたかったんです」
―お店の好きなところは?
「スタッフの人たちが優しいし、下町の洋食屋さんって感じ。ステーキも絶品。いろいろな店で食べましたが、ここが一番です」
―ボートレーサーになったきっかけは?
「小学生の時に、近所の江戸川ボートでレースを見たんです。それがかっこよくて…。ずっとあこがれてました。そしたら、大学4年の時に国家資格【注】の雑誌を見てた先輩が『なりたがってたよね?』って見せてくれたんです。まだ間に合うんだって分かって。その先輩のおかげですね」
◆両親反対なし
―両親の反対はなかった?
「ありませんでした。父親はちょっと驚いてたけど(笑)昔から結構、放任の家で、自由にやらせてくれていたんですよね」
―学生時代はどんな勉強?
「理学部化学科で、水とアルコールの水素結合の関係性について調べてました。“リケジョ”ですね(笑)」
―勉強熱心だった?
「ガリ勉でした(笑)。一度集中するとすごくって、図書館の開館から始めて、気付いたら午後9時なんてこともありましたね。集中力には自信があります」
―好きな男性のタイプは?
「自分のやりたいことを、真剣にやってる人はかっこいいなあって思いますね。それこそレーサーの人とか」
―今後の目標・課題は?
「全然ハンドルも切れなくて、技術不足です。私の舟券を買う人に申し訳ない。力がないまま有名になっても恥ずかしいだけなので、もっとうまくなりたい。まずは舟券に絡める(3着以内)ようになりたいです」
◆リフレッシュ
―ステーキを食べて、リフレッシュできた?
「パワーをもらいました。これでまた頑張れます」
◆中村 かなえ(なかむら・かなえ)1993年9月4日生まれの24歳。東京・墨田区出身。都立・駒場高からお茶の水女子大(理学部化学科)へ。卒業後、16年10月にボートレーサー養成所に入所。17年11月の平和島で121期生としてデビュー。趣味は海外旅行。あこがれている選手は藤原菜希(31)=東京支部、107期=。161センチ、血液型A。
【注】ボートレーサーは国家資格で、資格を取るためには「資格検定試験(国家試験)」に合格する必要がある。入所試験を受けてボートレーサー養成所(福岡・柳川市)に入所し、1年間、技術や知識を学び、その後、国家試験を受ける。ちなみに入所倍率は約40倍。