ボートレースびわこ「G1第61回近畿地区選手権競走」あす開幕

スポーツ報知
17年タイトルホルダーの表彰式に出席した最多勝の吉川(右)と賞金女王の遠藤。地元で行われる地区選に向け、気合のガッツポーズを披露した

 ボートレースびわこの「G1第61回近畿地区選手権競走」は14日に初日を迎え、19日までの6日間、熱戦を繰り広げる。注目は地元・滋賀支部の吉川昭男(45)と遠藤エミ(29)だ。吉川は昨年の最多勝、遠藤は堂々の賞金女王に輝いた。“豪華日本一コンビ”が、地元開催のG1に気合満点で挑む。また、好評の報知式モーター番付など、予想に役立つ情報も届ける。

◆昨年最多勝獲得

 びわこの番長・吉川が悲願のG1取りに挑む。昨年は124勝を挙げ、2位に14勝の大差をつけて最多勝利選手のタイトルを獲得。「狙っていたわけではないけど、この年で取れたのは自信になった」と振り返った。

 思えば、昨年1月はA2級からのスタートだった。5期ぶりにA1から陥落。「A2に落ちて、このままではダメだと思った」。調整方法など試行錯誤を重ねていくうちに、白星も自然と増えていった。「特に夏場は調整が当たっていた。自分が思い描いた仕上がりになっていました」。昨年7月のびわこ・タイトル戦では11連勝で自身初の完全Vを飾った。

 昨年4月以降、びわこは8節走って、5優出3Vの荒稼ぎ。近況は年末レースと、正月レースを連覇するなど、圧倒的な成績を残している。「(自分の調子が)いい時に、地元でG1を走れるのはありがたい。もう次の地元地区選は走れるかどうか分からないのでね」。近畿地区選はびわこ、三国、住之江、尼崎の4場で持ち回り。次の4年後のびわこ開催では“アラフィフ”となっているだけに、今節にかける思いは強い。

 03年2月のびわこ・近畿ダービーでは優勝戦1号艇を手にしたが、守田俊介の差しに屈して4着。悔しい経験もしたタイトルだけに、何とかリベンジしたいところだ。

 「僕もマスターズ世代になって、45歳でA1という目標は達成できた。若い選手のように、華麗なレースはできないけど、加齢臭の出る味なレースをしますよ」。東京で行われた最多勝の表彰式(6日)の際、こうあいさつして気合を入れ直した。コース取りから攻めるレースで、おやじパワーをみせつける。

◆2日目DR戦2号艇で登場の賞金女王

 女王となった遠藤が、地元の近畿ダービーで躍動する。17年の優秀女子選手にも選出され、2日目12Rは2号艇で登場する。「ドリーム戦に選ばれたのはうれしい。しかも2号艇だし」。男女混合のG1でドリーム戦に選出されるのは昨年1月の戸田・周年記念以来。その時は5号艇だった。

 昨年末は下関のG2レディースチャレンジカップを勝ち、大村のプレミアムG1「クイーンズクライマックス」(QC)では史上初の完全V。ど派手な活躍をみせたが、1年を通してみれば「我慢して乗っていた。たまたまチャレンジと賞金女王は合った感じ」と冷静に振り返った。

 だが、メンタル面では大きく成長した。16年の平和島・QCは自分を追い込んで失敗した。「今は楽しんで走れている。それで、しっかりとチャンスをものに出来たのでよかったですね」と笑った。

 今年の目標はG1、SGでしっかりと走ることだ。「去年はぎりぎりで準優に乗れないことも多かった。あとちょっとのところで失敗する。常に準優に乗れる選手になりたい」。現状に満足することなく、さらに上のステージを目指している。

 今節の活躍次第では女子初となるSGオーシャンカップのドリーム戦出場も視野に入る。G1、G2の優出ポイントが選考基準となるSG。現在のトップは峰竜太の57点。遠藤は女子トップの31点で9位タイ。6位の吉田拡郎は36点で差はわずかだ。「え? そうなんですか。ドリーム戦乗りた~い」と目を輝かせた。

 来月、びわこで開催されるG2「レディースオールスター」(6~11日)でもファン投票1位に支持されているだけに、無様なレースはできない。「もっと上の舞台で活躍して、ボートレースの面白さを伝えて行きたい」。びわこの女王の決意は固い。(藤原 邦充)

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