【巨人】ドラ1鍬原ら“青学流”で競う「1軍部屋」も積極的に入れ替えへ

スポーツ報知
鍬原

 巨人のドラフト1位・鍬原拓也投手(21)=中大=、2位・岸田行倫捕手(21)=大阪ガス=、3位の大城卓三捕手(24)=NTT西日本=が「1軍部屋」に入ることが6日、分かった。バス・トイレ付きの2階の部屋で、新人3選手の割り当ては極めて異例。球団はシーズン中も「1軍部屋」の入れ替えを積極的に行う方針。1、2軍寮に格差をつけて箱根駅伝4連覇した青学大の「常勝メソッド」導入で若手底上げを図る。

 6年ぶりの日本一を目指す由伸巨人が「寮内競争」で若手の意識を高める。近日中に入寮予定の新人16選手のうち、鍬原、岸田、大城の3選手が2階の部屋に入ることが判明。ジャイアンツ寮は2~4階まで1人部屋が各十数部屋ずつあり、2階だけバス・トイレ付きの「1軍部屋」とされる。

 近年は1位で即戦力の10年長野、11年沢村、14年小林が初めから2階だった(菅野は2階改修工事のため暫定3階)が、過去3年は岡本、桜井、吉川尚と3年連続で、内海や木佐貫がかつて使用した3階の308号室から。坂本勇も最初は4階だった。今回のように一気に新人3人が2階スタートは極めて異例だ。

 巨人の場合、1軍で活躍したり、結婚の場合を除き原則高卒5年、大卒2年は寮生活を送る。今オフは宇佐見、桜井、中川、重信らが大量に退寮した。球団は部屋割りを再検討し、同じ2階の2年目・吉川尚、畠、谷岡らとの競争を促す意味も込めて新人3人を「1軍部屋」としたようだ。球団関係者は「シーズン中に3階、4階の選手と入れ替えることもある。寮の部屋も競争です」と説明した。

 寮の競争といえば、先日の箱根駅伝で4連覇を達成した青学大だ。充実した設備の1軍寮と2軍寮を分けて環境面で差をつけ、定期的に入れ替えを行って競争心をあおる。今回、9区の近藤修一郎(4年)は秋までの2軍寮からはい上がって大舞台で快走した。巨人の場合、建物は同じだが、これまで以上に積極的に入れ替えを行っていく方針。「1軍部屋」の選手が故障で長期離脱すれば3、4階に引っ越し。逆に3、4階の選手が活躍すれば2階に昇格というわけだ。

 巨人の寮内は階段のため、地下練習場への移動を考えても2階が便利。2階には松井秀喜氏の素振りで畳がすり切れた通称・ゴジラ部屋もあり、大先輩の魂を常に吸収可能。グラウンドだけでなく「寮内競争」が若手戦力底上げに直結する。

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