【巨人】由伸監督、阿部に指令「Ｇの新井になれ」時に４番、時に代打の切り札を期待

　巨人の高橋由伸監督（４２）が８日、阿部慎之助内野手（３８）に“Ｇの新井になれ”と指令した。昨季、セ・リーグ連覇を達成した広島ではベテランの新井が代打の切り札、時に４番としてチームを支えた。「新井を外してでも出てくる選手がいるからできることだけど、それに応えている新井も大したもの。阿部はそれができる」と背番号１０に主砲と代打の神様の２役を期待した。

　指揮官は今季の開幕スタメン当確を坂本、マギー、ゲレーロだけと明言。チームは世代交代を進めないといけない中で当然、阿部も競争だ。「慎之助は最初から（代打の切り札という）そういう役割をしようとは思っていないし、レギュラーで出るつもりでやっているだろう。３０発も４０発も打てば４番で出るかもしれない。そこは力の世界」と指揮官は実力至上主義を貫く。若手の高い壁になり、成長を促す相乗効果にもつながる。

　阿部は現在、グアムで単独自主トレ中。王、長嶋以来、巨人の生え抜きとしては史上３人目の４００本塁打まで残り１２本と迫るシーズンへ、準備を進める。「チームに求められているもの、置かれている立場を理解しているだろう。相手にとっては一番嫌な選手だし、若い選手にも頼りになる」と話す由伸監督の信頼に、どんな役回りにもバットで応える。

　◆広島・新井はこんなにすごい

　▽抜群の実績　通算２１７８安打、３１５本塁打を誇る。１６年には３９歳でセ・リーグ最年長のリーグＭＶＰに輝く。

　▽広島の神様　１７年は代打で３９試合に出場。３１打数１０安打で打率３割２分３厘、１本塁打、１０打点と勝負強さを発揮。代打で登場すると、インターネット上では親しみを込めて「新井さん」の表記が連呼される。