【巨人】ドラ4北村が中日・京田から授かったブレイク3か条

スポーツ報知
練習を終えて自転車に乗って引き揚げる北村(カメラ・矢口 亨)

 巨人のドラフト4位・北村拓己内野手(22)=亜大=が10日、新人合同自主トレ2日目に参加し、昨季セ・リーグ新人王の中日・京田から授かった金言を胸に新人王ロードを突き進むことを誓った。昨年12月に合同自主トレを行い、打撃や守備に加え、新人合同自主トレに臨む心構えなどの助言をもらったことを告白。即戦力内野手が開幕1軍入りへ、2月の春季キャンプから猛アピールを続けていく。

 自然と表情が緩んだ。G球場での新人合同自主トレ2日目を終えた北村は、昨年12月に昨季新人王の中日・京田と石川県内で行った2日間の合同自主トレについて聞かれると声を弾ませた。「1年間通して試合に出続けて新人王を取られた。そういう選手を肌で感じられ、目で練習を見られてよかったです」。亜大3年時に当時日大4年の京田と大学日本代表で一緒だったということと、同じ石川県出身という縁で実現した貴重な時間だった。

 京田と言えば、ナゴヤDの登場曲にブルゾンちえみのネタでおなじみの「Dirty Work」を採用。ネタと同様に曲に合わせてファンが「35億!」と声をそろえるのが定番となっている。自主トレでは35か条!?とはいかないまでも、数々の金言を授かっていた。

 まずは心構え。プロでは練習から球団関係者、報道陣、ファンなど多くの視線を浴びる。それだけに「嫌でも飛ばしてしまうけど、じっくりやった方がいい。けがをしないことが一番とおっしゃっていた」。オーバーペースにならないことを念頭に置き、この日行われた3000メートル走でも自分のペースを貫いていた。

 さらに技術面でも収穫があった。昨季リーグ新人史上2位の149安打で打率2割6分4厘を記録した京田に、打撃について質問すると「前に突っ込むとプロの投手の変化球には対応できない。軸足に体重を残してしっかりスイングした方が絶対に打てる」と助言を受けた。亜大3年秋に東都大学リーグで打率4割9厘を記録した強打の内野手として期待される男は、さっそく自身のティー打撃から意識を徹底している。

 内野ゴロのさばき方については自信を深めた。「ゴロのときに、右足でしっかりと待つ感覚を教えてもらえました。自分も意識していたので、やっていることは間違っていなかったと再確認できました」と胸を張る。亜大では三塁、遊撃で一度ずつリーグでベストナインに選出されるなど堅実な守備も持ち味の一つ。攻守両面に加え、小学校から大学まで常に主将を経験した天性のリーダーシップも武器に、まずは岡本らとの三塁定位置争いに臨む覚悟だ。

 ここまでくれば登場曲の継承も期待されるが「『お前にあげる』と言われましたけど、そこは、はやりそうな曲を自分で探します」とニヤリ。“京田式”を携えた北村が、春季キャンプからアピールを積み重ね、本家同様の結果を生み出す。(後藤 亮太)

 ◆北村 拓己(きたむら・たくみ)1995年8月29日、石川・金沢市生まれ。22歳。十一屋(じゅういちや)ファイターズで軟式野球を始め、星稜中から星稜高に進み、1年春から三塁手でレギュラーとして活躍し、3年夏に主将として甲子園出場。亜大では16年秋は三塁手、17年秋は遊撃手でベストナイン選出。3年時に大学日本代表。4年時には主将。181センチ、85キロ。右投右打。家族は両親と兄、妹。

 ◆巨人の最優秀新人 これまで19人が栄冠に輝いている。過去には57年の藤田元司、58年の長嶋茂雄、66年の堀内恒夫、99年の上原浩治らが受賞し、その後の飛躍につなげている。近年では08年の山口鉄也、09年の松本哲也、10年の長野久義、11年の沢村拓一と4年連続で巨人から受賞者が誕生したが、それ以来生まれていない。

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