【巨人】菅野、新魔球「高速シンカー」挑戦 更なる高みへワンシームの進化版

2018年1月17日5時0分  スポーツ報知
  • ハワイの青空の下、キャッチボールで汗を流す菅野(カメラ・矢口 亨)

 【ホノルル(米ハワイ州)15日(日本時間16日)=ペン・片岡優帆、カメラ・矢口亨】巨人の菅野智之投手(28)が、新球・高速シンカーの存在をスポーツ報知に初めて明かした。今オフのテーマの一つに「落ちる球の精度アップ」を掲げて12月中旬から現地で自主トレ。試行錯誤を重ね、ワンシームの「進化版」として、縦に鋭く落ちる新魔球習得に乗り出した。昨年は沢村賞など圧倒的な投球を見せた絶対エースが、さらに進化を遂げる。

 数々のタイトルを獲得しても、菅野に現状維持という考えはない。青空の下で行うキャッチボールの途中、「(新球は)高速シンカーですかね」と握りを披露。今オフに挑戦する球種を初めて明かした。

 「ワンシームの握りから指を開く(人さし指と中指で挟むように)。ワンシームより曲がり幅があって、落ち幅もある。球速は142~143キロのイメージです」

 ワンシームとは、150キロ超えでシュートしながら不規則に沈み、バットの芯を外す魔球。昨季も右打者内角、左打者外角で威力を発揮した。その「進化版」として開発したのが、より縦に落ちる高速シンカー。「ワンシームは変化球じゃない。まっすぐと同じ(速球)なので、速いシンカーで球速差を出したいなと」。マイナス10キロの緩急で投球の幅はさらに広がる。

 落ちる系の球種は今オフのテーマの一つだった。ハワイへ出発前、捕手の小林と意見交換。昨年もフォークは投げていたが、「落ちる球の精度がもっと上がればリードしやすいと言っていたし、僕も組み立てやすいと思う。それが新しい球になるのかは模索中」と海を渡った。南の島で貪欲に試行錯誤して生まれた高速シンカーの発想。空振りを奪う球としても期待できる。

 昨オフはWBCを見据えて新球チェンジアップを練習。完成度が低いと感じてシーズンでは封印したが、「無駄ではなかった」と視野が広がる有意義な取り組みだった。今季は直球、ワンシームの「速球系」に加え、カーブ、パワー(高速)カーブ、スライダー、カットボール、フォークに高速シンカーもある。打者からすればマークするものが増え、まさに七色の投球で攻略がより困難になるだろう。

 豊富な変化球は、小細工に走るというわけではない。「軸はストレートです」という不変の信念があるからこそ効果がある。ハワイでは後輩の宮国、中川、桜井、畠らに指導しながら、基本の直球を丁寧に練習。分厚い肉体、力強い球が自主トレの順調さを物語る。

 昨年は17勝5敗、187回1/3、防御率1・59で初の最多勝、3度目の最優秀防御率、初の沢村賞を獲得した。プロ5年間で884回1/3を投げ、通算防御率は驚異の2・18。今季は日本一に導くため「20勝、200イニング、10完投」を掲げる。目指すはさらに高いレベル、無敵の大投手。新魔球・高速シンカーへの挑戦はその決意の表れだ。

 ◆菅野のオフの進化

 ▽14年 1年目の13年に13勝を挙げ「もう一度、原点であるストレートを磨きたい」と体幹を徹底強化。2月の宮崎キャンプのブルペンで左打席に立った松井秀喜臨時コーチを驚かせる。

 ▽15年 前年のセMVP獲得に慢心せず、原点である右打者の外角低めへの直球を特訓。キャンプではボール1個分の出し入れを徹底的に追求し、持ち前の制球力にさらに磨きをかけた。

 ▽16年 球のキレを上げるために指先で2キロの重りを持ち上げて握力を強化。ブルペンで球を受けた相川は「一人だけ別世界にいる感じ」と絶賛。3年ぶりにワンシームも解禁した。

 ▽17年 3月のWBCに向け超難関「フォーシームチェンジアップ」に挑戦。順回転で「奥行き」を使って打者に直球と錯覚させる魔球。実戦では封印も、新たな可能性を見いだした。

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