【巨人】菅野が太鼓判 宮国「超肉食」で変身 中川、桜井、畠もパワーアップ

スポーツ報知
青空の下、日焼けした宮国がキャッチボールで汗を流す(カメラ・矢口 亨)

 【ホノルル(米ハワイ州16日=ペン・片岡優帆、カメラ・矢口亨】巨人の菅野智之投手(28)と自主トレを行う若手4投手が大変身を遂げた。宮国は1食にステーキ900グラムの食トレなどでこの1か月に3キロ、昨季から8キロ増の93キロと激変し、菅野を驚かせた。桜井、中川、畠も分厚い体となり、エースは後輩たちの進化に太鼓判を押した。球団は新外国人のテイラー・ヤングマン投手(28)を獲得したが、チーム菅野の「ヤングマン」が先発争いに食らいつく。

 厚みを増した後輩の肉体を見て、菅野は今年にかける決意を感じ取った。視線の先にいたのは宮国だ。真っ黒に日焼けして筋肉ムキムキの二の腕、太もも、分厚い上半身。細いイメージの昨季までと別人だった。

 菅野「椋丞(宮国)は食べるようになった。プロテインとか人工物に頼らずとにかく食べる。前は『菅野さんめっちゃ食いますね』と言われていたけど、今は逆になっちゃいましたよ」

 今回、宮国は菅野に「食べろ」と助言され、肉中心の食トレを敢行。多い時でなんと1食にステーキ900グラムを平らげた。体重85キロだった昨季は1勝7敗に終わり一大決心。秋から食事を増やし、5キロ増の90キロでハワイ入り。現地でさらに3キロ増量し、93キロと変身してエースを驚かせた。

 宮国と競うように中川、桜井、畠も菅野塾でステーキ、焼き肉を胃袋に詰め込む。増量は数キロだが、食トレ、ランニング、ジムでの体幹を中心としたハードトレで全員が明らかに太くなった。4人と別格の体格の菅野は、投手が体を大きくする意味をこう明かした。

 菅野「排気量ですかね。ジムではそんなに重い(おもり)のはやっていない。ボディービルダーやプロレスラーが球が速いかと言ったら違うじゃないですか。10の力で145キロ投げていたのを、8の力で145キロ投げられるようになれば、(試合終盤などの要所で)10の力を出したときに150キロ投げられるようになる」

 やみくもな筋トレによる肉体改造ではない。その狙いは後輩に伝わっている。球団は新外国人・ヤングマンを獲得。先発ローテを狙うチーム菅野の「ヤングマン」は闘志に火がついた。

 宮国「めちゃめちゃ食べてます。1軍の競争に勝てるように練習します」

 桜井「無心で吐きそうになるまで食べてます」

 中川「食べるようにしています。先発ローテに入れるようにアピールしたい」

 畠「最初からこのような経験をさせていただいて、本当にありがたいです」

 すでに鋼の肉体を持つ菅野自身は、「太らないこと」とハワイでも高い意識で炭酸飲料や砂糖入り飲料を控え、順調に調整を進めている。この日は宮国のキャッチボールの捕手役を務め、力強さが増した直球に「ナイスボール」とうなった。

 菅野「僕も大学2年から3年にかけて体重が6キロくらい増えて、技術的にも一番伸びた。体って、うまくなりたい姿勢、気持ちが表れると思う。ここにいる(後輩の)みんながキャンプでは間違いなくいいボールを投げると思います」

 ◆肉体改造を飛躍につなげた投手

 ▽菅野智之 東海大2年から3年時に約6キロ増で87キロに。10年の3年春は5勝0敗、41回1/3で防御率0・44、同年秋は6勝0敗、51回で自責1の防御率0・18。

 ▽ダルビッシュ有 日本ハム時代の10年オフに10キロ増量で99キロに。「腰や尻の回りが大きくなった。ユニホームも大きくしたけどピチピチ」。翌11年日本ラストシーズンは46回連続無失点を記録し、232イニングで18勝、防御率1・44。

 ▽大谷翔平 日本ハム3年目の15年オフ、1日6、7食の食生活に加え、レンジャーズ・ダルビッシュと合同トレ。体重は7、8キロ増え人生初の100キロに。翌16年にはNPB最速の165キロを計測して10勝。

 ◆900グラムのステーキって…

 通常、一般人がステーキ店で注文するサイズは150グラム、200グラムあたりが主流。900グラム(2ポンド)になると、サーロインなら約3000キロ・カロリー、リブロースなら3500キロ・カロリーを超える。13年にはステーキ店「フォルクス」が7900円で900グラムのステーキを期間限定で提供し、話題を集めた。

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