【巨人】情熱あふれる人情家…元チーフスカウト・中村和久氏、70歳で死去

スポーツ報知
中村和久・元巨人チーフスカウト

 巨人の元スカウト部専任次長として選手獲得に尽力してきた中村和久(なかむら・かずひさ)氏が17日午前10時5分、都内の病院で死去した。70歳だった。通夜は25日午後6時から、告別式は26日午前10時30分から、いずれも東京都八王子市大横町14の22、セレモア八王子大横町会館にて。喪主は妻・さよ子さん。

 中村氏は1947年10月6日、三重県生まれ。高田高では強打者として鳴らし、名商大を経て、社会人野球のリッカーに入社。都市対抗野球には2度出場した。74年からはマネジャー、コーチなどを歴任し、82年からは監督を務めた。中西清起投手(前阪神投手コーチ)らを育てたが、82年に同社が倒産。「情熱あふれる人情家」と言われていた中村氏は、所属選手の再就職先探しに奔走した。

 85年、巨人スカウトに転身。アマチュア時代に築いた幅広い人脈と人柄で元木大介、岡島秀樹、高橋尚成投手ら多くのスター選手を獲得した。特に逆指名制度の中でヤクルト、西武と争奪戦になった中大・阿部慎之助を密着マーク。誰よりも早くグラウンドに顔を出すなど誠意を見せ、巨人入団へと導いた。阿部は逆指名会見の中で「スカウトの方の熱意が伝わりました」と話している。

 09年12月に巨人退団後はベースボールアナリストとしてアマ有望選手の評論活動をしていたが、昨年11月からは入院生活を送っていた。

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