【巨人】由伸監督、春季キャンプで打撃投手増員!朝から晩まで生きた球を打ちまくれ!

スポーツ報知
昨年のキャンプで打撃練習に励む坂本

 由伸巨人が、2月の1軍キャンプに打撃投手を10人投入することが18日、明らかになった。昨春の8人から2人増員の大所帯となることで、朝から晩まで投手の「生きた球」を打ち続けることが可能になる。昨季は王者・広島と総得点で200点差をつけられた。指揮官が「(ベテラン、若手の)世代問わずに奮起してもらいたい」とハッパをかけていたように、攻撃陣はバットを振って振って振りまくることになりそうだ。

 攻撃力アップという目標が明確だから、方法も実にシンプルだ。1軍キャンプに、打撃投手10人が帯同することになった。球団に所属する左右の打撃投手を4人ずつと、外部からの助っ人が2人。昨春のキャンプと比べて、2人増員となる。1日1500スイングを目標に設定した「地獄キャンプ」といわれた昨秋も10人態勢だったが、こちらは若手中心の構成で、1、2軍の振り分けはなかった。他球団でも2ケタ人数を用意するチームはほぼない中、10人は異例の大所帯といえるだろう。

 例年、1軍の野手メンバーが約20人ということを考えれば、選手2人に対して打撃投手が1人付く計算だ。早朝の早出特打に始まり、ランチ特打や通常のフリー打撃、居残り特打と、キャンプ中は打ち込む時間が多い。以前は打撃投手の人数の関係でマシンに頼らざるを得ないこともあったが、この増員によって、攻撃陣は「生きた球」を数多く打てるようになる。マシンから放たれる安定した球を打つことももちろん練習にはなるだろうが、坂本勇が「人間が投げるボールとマシンとでは全然違う」と言っていたように、間があり、モーションがあり、それぞれにクセがある生身の人間には勝てない。

 昨季の総得点536は、リーグ制覇した広島より200点少ない。高橋監督は「打つだけで一気に埋まるとは思っていない」と足も含めたあらゆる面での強化を求める一方、「世代、ポジション問わず奮起してもらいたい」とナインの尻をたたいた。そして、村田ヘッドコーチが「年が替わって『悔しさを忘れました』ではアカン。広島に勝たないことには優勝はない」と戒めたように、リベンジするには差を埋めないことには始まらない。

 約2週間後に控えたキャンプインに備え、ナインは国内外の各地でそれぞれがトレーニングに打ち込んでいる。打撃投手たちも「しっかり体をつくってキャンプを迎えますよ」「選手はいつも本気。自分たちは全力でそれに応えるだけ」と胸をたたく。V奪回への主役である選手たちが、その熱意に応えないわけにはいかない。

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