【巨人】菅野、新魔球「高速シンカー」実戦モードで初披露 高い完成度に宮国「えぐい」

スポーツ報知
高速シンカーを投げる菅野(カメラ・矢口 亨)

 【ホノルル(米ハワイ州)17日=ペン・片岡優帆、カメラ・矢口亨】巨人の菅野智之投手(28)が、今オフ取り組む新魔球「高速シンカー」を初めて“実戦モード”で投球し、高い完成度に手応えをつかんだ。

 キャッチボールの終盤だった。20メートルの距離で「速いシンカー」と予告。右打者の膝元、投手から見て右斜め下にストンと落ち、「これこれ」「これいいね」と何度もうなずいた。「落ちる球の精度アップ」を掲げて12月中旬から行うハワイ自主トレで編み出した新球。スパイクを履いて実際の試合とほぼ同じ距離で行う「実戦モード」での披露は初めてだった。立った状態で捕球した宮国も「えぐいです」と目を丸くした。

 通常、シンカーは人さし指、中指を縫い目にかけて投げることが多い。だが、菅野の場合はシュートしながら沈むワンシームの進化版。人さし指と中指は縫い目にかけないため制球が難しいが、独自にオンリーワンの新球を開発した。「指は2本分だけ開けて握ります。(フォークのように指を大きく開いて)挟んでいるわけじゃない」。直球と同じように腕を振るため、打者は錯覚に陥るだろう。

 150キロ超えの直球と緩急をつけ、142、143キロを理想とする高速シンカーの習得によって、投球の幅がさらに広がる。「バッターが落ちる球を警戒してくれるのが一番、楽なんです。低め(のボール球)を振りたくないと思ってくれれば(差し込まれて)直球で、もっと空振りを取れるようになると思います」

 高速シンカーに手応えを得た後には「ちょっと力入れるよ」と宮国に予告し、威力抜群のストレートを投げ込んだ。推定140キロ台後半。さらなる進化を目指す18年シーズンに向け、もう肩は仕上がっている。

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