【巨人】菅野の「リーダーの覚悟」悲願の日本一へ若手に「牙をむけ」…ハワイで激白

2018年1月20日6時0分  スポーツ報知
  • ハワイの青空の下をダッシュし鍛え上げる菅野(カメラ・矢口 亨)

 【ホノルル(米ハワイ州)18日(日本時間19日)=ペン・片岡優帆、カメラ・矢口亨】巨人の菅野智之投手(28)が、12月中旬から行うハワイ自主トレを打ち上げ、スポーツ報知のインタビューに応じた。今回は宮国、中川、桜井、畠、田中大と練習。背中で、言動で引っ張ったエースは、若手の現状について思うことを述べ、個々に高い意識を要求。悲願の日本一へ「リーダーの覚悟」を激白した。

 後輩との濃密な時間を共有した。菅野は「彼らの人生を預かっている」と若手底上げへの決意を胸に、12月中旬からハワイで自主トレ。厳しいこともかまわず言ってきた。その中で求めたのは自発的な姿勢だった。

 「みんなプロなんだから高い次元で考えてほしいなと。一番大事なのは自分で考えて行動すること。そういう話はしてきました」

 宮国、中川らが臆することなく疑問をぶつけてきた。各自に合ったメニューや助言を考えた。大切にしたのは、その選手の長所を生かすこと。若い選手には、その考え方は胸に留めていてほしい。

 「日本って短所先行型の考えが多い気がします。まず短所をいかに消すか。アメリカとかは、足が遅い、じゃあ走る必要のない本塁打を打てばいい。変化球を投げられない、じゃあ直球で170キロ出せばいい、と。その考え方も大事だと思うんです。みんな、何かが認められてプロ野球の世界に入った。それを殺す必要はないんじゃないかなと」

 言うだけでなく、トレーニングは一切、手を抜かなかった。圧倒的な体の強さを見せ、背中でも示した。チームの若手には、同じような気持ちをもっと持ってほしいと思っている。

 「宮国にも言ったけど、年下の選手に『もっとこうした方がいいぞ』とか、もっと言えと。(後輩に)言ったからには自分に責任が降りかかってくる。それは一番、自分が大切にしている。言わないのは、そういうのから逃げているだけ。責任逃れをしているだけなんですよ」

 それには相当な覚悟が必要だ。嫌われたっていいと本気で思えるのは、チームが勝つためだから。

 「例えば僕が何かを言って『菅野さんうるせえな』と思うならそこでバイバイですよ。その選手のことを思って言っているわけだから。どうでもいいと思っている人には声をかけない。もっともっと全員がそういう意識を持てば、強い組織になっていくと思う」

 主力だけでなく、若い選手にもその意識が浸透すれば、チームは間違いなく活性化する。今オフ、田口が「菅野さんを超えることが目標」と発言。エースはそれを大歓迎した。

 「若い選手にはもっと牙をむいてきてほしい。上等ですよ。プレッシャーは感じますが、ずっと立ちはだからないといけないので。簡単に超えられてしまったら、彼らにとってもチームにとっても良くない」

 昨年は球団最悪の13連敗を喫した。苦い思い出だが、今思えば、大切なことに気づかされた時間だった。

 「13連敗って自分だけの責任じゃなくて、チーム全体の責任じゃないですか。でも何か、そういうものと戦っちゃう自分がいたんです。めちゃめちゃ苦しかった。それじゃダメだなと。自分一人で戦うわけじゃない。13連敗を経験して、そう思うようになりました」

 他球団の試合を見ても、その大切さを痛感した。昨年終盤、仲の良い楽天・則本が好投しながら勝てず、楽天はチームとしてもなかなか勝てない時期だった。

 「あの時の則本を見ていたら、バッター以外とも勝負しちゃっていた。すぐにLINEを送った。気持ちは分かると。でもそんなものと戦う必要ないし、絶対にお前だけの責任じゃない。お前はマウンドに上がるまで(の準備)が仕事。試合が始まったら自分一人で戦うわけじゃないからと」

 巨人は3年間、優勝していない。頂点を取り返すためには、チーム第一で一丸となることが不可欠だ。

 「チームとして戦うわけですから。みんなが、そう思えるようになったらいいなと。(坂本)勇人さんだって考えて、(意図的に)ガッツポーズしてチームを鼓舞したりしていた」

 昨年は17勝5敗、防御率1・59で最多勝、最優秀防御率、沢村賞。若手の突き上げに負けず、絶対エースとして君臨し続けるために上を目指し続ける覚悟だ。

 「自分がどこまで伸びるか見えちゃっていたら、練習しないで適当にやって現状維持でやっていますよ。その先を見てみたいから、トレーニングをする。ライバルは去年の自分ですね。常に自分との戦いです」

 今オフ、日本ハムの大谷のメジャー移籍が決まった際、自身もその意思があるか聞かれ「(FAまで)あと3、4年ありますが、文句なしでいけるように、そこまでにしときます」と発言。一部で「メジャー挑戦」などと報道されたが、真意は違うという。選手として純粋に上を目指す気持ちを伝えたかった。

 「例えば今すぐ自分がメジャーに行きます、と考えた時に大谷君みたいに160キロ投げられないし、二刀流でも、長打力もない。自分ってまだまだ力がない選手なんだなと、思えた瞬間だったので、そのレベル、水準を次の目標にしようと思った。メジャーに行きたいとかじゃなくて、それくらいのレベルを目指さないといけないということです」

 ハワイでは新球・高速シンカーに手応えを得た。満足せず更なる高みを目指すのも、後輩に厳しいことを言うのも、全てはチーム6年ぶり、自身人生初となる日本一になるためだ。

 「13、14年に優勝を経験しましたが、優勝ってすごくいいもの。若い選手もそういう経験をすれば『俺たちも力になれた』と思えて成長につながるはず。とにかく今年は勝ちたい」

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