【巨人】春季キャンプは“超IT化”膨大なデータ武器にチーム強化に

スポーツ報知
投球の回転数などを測定する「ラプソード」は秋季キャンプでも使用された

 巨人の春季キャンプ(2月1~13日・宮崎、15~28日・那覇)が“超IT化”することが23日、分かった。今年から新設されたデータ分析室とスコアラー室が主導となり、メイン球場には複数台のハイスピードカメラの導入を検討。主に野手陣を対象に徹底した動作解析を行い、フォームの修正につなげる狙い。その他にもさまざまな“ハイテク練習”を用意し、4年ぶりV奪回へ効果の高い練習を行っていく。

 由伸巨人のキャンプが“超IT化”する。チームは今年に入ってデータ分析室を新設するなど、膨大なデータをチーム強化につなげることに力を入れてきた。その解析の専門部署とスコアラー室が手を組んで、ハイテク練習が実現する。

 まずはメイン球場となるサンマリン宮崎にハイスピードカメラを複数台設置することを検討している。打撃練習をさまざまな角度から撮影して動作解析を行い、保存したデータ、映像は選手個々に配布しているタブレット端末でその日のうちに閲覧できるようになる。「ちょっとバットのヘッドが下がっているな」「頭が前に突っ込んでいるな」など傾向が見つけやすくなり、速やかな対処が可能となる。

 次は、メジャーのスーパースター御用達のアイテムだ。バットのグリップエンドに装着するセンサーによって、バットのスイングスピードや軌道が分かる器具「Zepp(ゼップ)」も準備する。エンゼルスのM・トラウト外野手も練習に役立てているもので、専用アプリでデータを即座に確認。「打球にもっと角度をつけたい」「体の近くをバットが通るように」など、それぞれの理想に近づくための3Dスイング分析が可能になる。

 さらに楽天など他球団でも使用されているバーチャルリアリティー(VR)技術を使った打撃練習システムも試験的に導入を検討。「初対戦の投手や苦手とする投手の対策に役立てられれば」と関係者。投手陣では秋季キャンプでも試した球の回転数や球速、変化量、回転軸などが即座に数値化される測定器「ラプソード」も継続的に使用することが内定した。

 昨季、巨人のチーム打率は2割4分9厘にとどまった。優勝した広島は2割7分3厘と高く、得点差は200点も開いた。最大の課題を克服するため、データを重視する鹿取GMの下、チーム力に結びつける。

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