【巨人】由伸監督V奪回へ坂本勇、ゲレーロ、マギーに“キング獲り指令”

スポーツ報知
ジャイアンツ球場の自主トレで、ノックを受けながら軽快に動く坂本勇(カメラ・竜田 卓)

 巨人・高橋由伸監督(42)が24日、坂本勇、ゲレーロ、マギーの3人に“キング獲り指令”を下した。今季の気になる新外国人選手の話題で、阪神・ロサリオの評判が高いことを明かすと、自軍のクリーンアップ候補の3人に対して「タイトルを獲ってくれればそれでいい」と要求した。チームの本塁打王は10年のラミレス(現DeNA監督)が49発を放って以来。宿敵カープを重量打線復活で逆襲する覚悟だ。

 やはり、気になって仕方がないようだ。他球団の新外国人は? 評判は? 阪神の4番候補・ロサリオの話題になると、由伸監督は「いいらしいね。いいうわさは聞いているよ。見たことないわけでもないしね」と警戒した。その上で「ゲレーロか、マギーなのか、勇人だって分からないよ。タイトルを獲ってくれればそれでいいと思う」と、チームに8年ぶりの“キング奪取”を要求した。

 アーチ量産へ、期待の1番手は新助っ人のゲレーロだ。昨年は中日で35本塁打をマーク。来日1年目でタイトルを獲得した技術、パワーは申し分なかった。もちろん、巨人でも4番打者で起用する方針。「広いナゴヤドームであれだけの数字を残したわけだから。広さで言えば、東京ドームの方が可能性は高いんだから」と期待した。

 いち早く性格面を把握することが重要になる。指揮官は中日時代も含め、ゲレーロ情報を収集中で「練習内容に関しては配慮する部分もあるけど、それ以外の部分はこちらの要望を聞いてもらう。お金をもらって来ているんだから当たり前でしょう」と特別扱いをしない考えを打ち出した。早くチームに溶け込ませて、環境に慣れさせること。気持ち良く打席に立たせることが、ゲレーロのためになる。

 チーム内での本塁打タイトルは、2010年のラミレス(現DeNA監督)が最後だった。日本人打者に限ると、02年の松井秀喜の50発以来になる。ただ今年は、ラミレスや松井がいた時のように、固定できる4番打者が加入。由伸監督は「4番がしっかりすると打線は自然と機能してくるもの」とも話し、10年に自己最多31発の3番・坂本勇、楽天時代の13年に28本塁打の5番が有力なマギーとでキング争いする形が理想だ。「4番はね、ホームランだったり長打力がある人がやるもの。相手が一番嫌なのが長打なわけだから」と指揮官。自身も4番の経験は豊富だけに、言葉に重みがあった。

 昨年、2連覇した広島のチーム本塁打は152発。巨人は113発だった。それもそのはず。チームトップのマギーが18本塁打で、坂本勇は15本と悲しい限りだ。4番・ゲレーロを中心とした新打線は相乗効果を生み、活性化されるはず。広島との39本差を埋め、一気に上回ることが逆襲へのカギになる。

(水井 基博)

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