【巨人】山口鉄、鉄腕奪取へ背水の覚悟でリスタート「1軍でたくさん投げたい」

スポーツ報知
ジャイアンツ球場の室内練習場でダッシュする(左から)沢村、山口鉄、亀井

 巨人・山口鉄也投手(34)が27日、背水の覚悟でリスタートすることを明かした。この日、G球場で2軍合同自主トレが開始。さっそく中腰の捕手相手に23球を投げた鉄腕は「順調に来ていますし、状態も安定してるので、投げられる時は投げたい」と意欲を燃やした。

 現実は十分過ぎるほど、受け止めている。昨季は上半身のコンディション不良もあって18試合で1勝1敗、防御率4・05と悔いの残る成績に終わった。9年続いていた60試合以上登板も途切れた。「改めて思えば、継続していきたかった。でも、途絶えてしまったものは仕方がない。また一から…60試合とは言わず、1軍でたくさん投げたい」。かつては当たり前にように口にできた数字をグッとのみ込んで、再出発を誓った。

 快挙達成へ、まずは挑戦権をつかむ。現在、NPB史上最多となる273ホールドをマーク。今季中にも300の大台到達に期待がかかる。だが、鉄腕は「勝ちパターンで投げられる保証はもうない。ホールドが付くような場面で投げさせてもらえるように(場所を)勝ち取らないと」と“方程式落ち”を自覚している。

 オフも現実と向き合い、練習を変えた。内海らと行った宮崎自主トレでは“継続”を意識して無理な走り込みは控えた。「年も年なんで(笑い)。やり過ぎず、やらなさ過ぎず。疲れも残らず、(空いた時間で)技術的なことも取り組めた」。ストレッチや、器具を使ったトレーニングで肩甲骨回りの柔軟さも増した。仕上がりはむしろ例年より早い。もう一度、本来の仕事場へはい上がる。(西村 茂展)

 ◆G昨季の中継ぎメモ 抑えはカミネロが務めたため、セットアッパーのマシソンを中心に形成した。マシソンは59試合に登板し、4勝4敗2セーブ、防御率2.24。沢村、山口鉄らリリーフ陣の不調やけがが多く“7回の男”が不在と言われる中、西村が45試合に登板し、0勝2敗、防御率3.56。田原が27試合に登板し、1勝1敗、防御率2.89。ルーキー左腕・池田も11試合連続無失点を記録するなど奮闘した。

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