【巨人】育成契約の高木京介、2年ぶり春季キャンプ前に決意激白 1年前は謹慎中で激やせ

スポーツ報知
ジャイアンツ球場のブルペンで投げ込んだ高木(カメラ・橋口 真)

 巨人の高木京介投手(28)が29日、自身2年ぶりの春季キャンプを目前に控え、心境を激白した。1年前は野球賭博関与に伴う1年間の失格処分による謹慎中で激やせ。当時から10キロ増量した貴重な左の中継ぎ候補は、復活へ新フォームを披露し、育成契約から支配下選手復帰へのテーマに「感謝」「無心」を掲げた。

 ブルペンで躍動した。G球場で行われたキャンプ2軍メンバーの合同自主トレ最終日。高木は中腰の捕手に20球、力強い球を投じた。右足の上げ方が昨年までと明らかに違う。プロ入り前に原点回帰した。

 「大学(国学院)で良かった時のフォームに戻しました。右足を上げて、下におろしてから投げる感じです。プロでは2段モーションを取られるので右足を上げてそのまま踏み出してきましたが、今年から(2段のルールが)緩和されましたし、ルールの範囲内で投げやすいフォームを追求します。分かりやすく言うと、ヤクルトの小川君のような感じです」

 16年3月に野球賭博への関与が判明。1年間の失格処分となった。謹慎期間に長女が誕生。父親の自覚を胸に、復帰を目指し自主トレを継続した。昨年3月に巨人と育成契約。背番号「28」から「028」で再出発した。2軍公式戦で17登板、防御率4・54の成績を残すも、昨季中の支配下登録はならなかった。

 「去年は支配下登録のことばかり考えて、結果を気にしすぎました。それがプレッシャーになってりきんでしまった。ヒット1本打たれただけで『ああダメだ』と思ったり。自分で自分の首を絞めて苦しくなっていた。1年終わってみて、それじゃダメだなと。打者と勝負できていなかった」

 1軍では通算6勝0敗1セーブ。デビューから139登板連続無敗のプロ野球記録は継続中だ。今年は2軍スタートだが、1軍の貴重な左のリリーフ候補だ。

 「支配下登録は球団が決めること。去年の反省もあるので、今年はそういうことは考えず無心で。野球は楽しんでやるのが本来の自分のスタイルですし、自分のできることをやろうと」

 1年前の今頃は孤独の自主トレ中だった。精神面も落ち着かず、体重は約10キロ減の77、78キロに激やせした。昨季1年間で生活のリズムを取り戻し、今オフのトレーニングの成果で体重は87キロに復活。本来の球威が戻った。春季キャンプ参加は2年ぶりだ。

 「以前は『もうキャンプかあ』という感じでしたが、今年は楽しみですし、ワクワクしています。ブルペンの感覚もいい。今年も野球をやらせてもらえることに感謝の気持ちを忘れず、アピールしていきたいです」

 1軍で活躍して、さまざまな人たちへの感謝を示すまで、冷静にそして必死に腕を振り続ける決意に満ちていた。(片岡 優帆)

 ◆高木 京介(たかぎ・きょうすけ)1989年9月5日、石川・能美市生まれ。28歳。星稜高から国学院大を経て2011年ドラフト4位で巨人入団。15年までの4年間で139登板、6勝0敗1セーブ、防御率3.03。野球賭博関与に伴う1年の失格処分が解け、昨年3月末に巨人と育成契約。183センチ、87キロ。左投左打。

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