【巨人】ドラ5田中俊「守備に自信」クールに闘志!兄の広島・広輔と「同じステージに」

◆ドラフト5位 田中俊太内野手(24)=日立製作所=
軽快な足運びでゴロをさばくと、正確な送球を一塁に設置してあるネットに突き刺した。宮崎合同自主トレ最終3日目。屋外で行われたノックでは、実力の片りんを見せた。春季キャンプ1軍スタートに向けて、「守備には自信があります。一日一日しっかりとプレーして、アピールしていきたい」と意気込んだ。
野球を始めた時から常に兄・広輔の背中を追ってきた。社会人でのチームこそ違うが、神奈川の相模ボーイズ小学部、同中学部、東海大相模、東海大と同じ系譜を歩んでいる。自然とプロでの比較対象も、昨季広島のリーグ2連覇に貢献し、ベストナインにも輝いた広輔になってしまう。
それでも、俊太は「比べられることはしょうがないこと。それを受けとめた上で自分は何が必要なのか。そういうことを自分の中で考えながらやっていく。同じステージに立てるように、という思いで常にやっている」と覚悟をのぞかせた。
2人の性格について父・正行さん(57)は「広輔は闘志をむき出しにしてプレーするけど、俊太はひょうひょうとやっていて、闘志を表に出さない」と話す。背番号はくしくも、兄が広島1年目の時につけていた「63」となり、守備力と50メートル6秒の走力を武器に吉川尚、若林らとの二塁定位置争いをしていく。「いちプロ野球選手としてしっかり結果を残していけたら」。胸の中に熱い思いを秘め、プロの世界で「巨人・田中俊太」としての戦いが始まる。(後藤 亮太)
◆田中 俊太(たなか・しゅんた)1993年8月18日、神奈川県厚木市生まれ。24歳。神奈川の相模ボーイズ小学部、同中学部でプレーし、東海大相模では2011年春の甲子園で優勝。東海大では14年の全日本大学野球選手権でチームを優勝に導いた。日立製作所では16年の都市対抗で準優勝し、新人賞にあたる「若獅子賞」を受賞。178センチ、80キロ。右投左打。年俸800万円。