【巨人】坂本勇、キングへ10センチ打法 10年の31発超えへ「シンプルに」左足上げ幅減らす

スポーツ報知
足の上げ方が小さくなった坂本勇の打撃フォーム(左)と、昨シーズンの足を高く上げるフォーム

 巨人・坂本勇人内野手(29)が30日、“2018年版新打法”の習得に取り組んでいることを明かした。昨年までは左足を地面から約20センチほど上げていたが、宮崎合同自主トレでは上げ幅を半分以下に抑えた新フォームで練習している。テーマは、「シンプルに、強く振ること」。由伸監督からゲレーロ、マギーとともにキング取りを期待される主将は、それに応えるべく更なる進化を目指す。

 納得したようにうなずいたかと思えば、次のスイングでは少し不満げに首をかしげる。試すように、確認するように、坂本勇は何度も何度もバットを振り続けた。横や正面からのトス打撃やフリー打撃など、計177スイング。「投手と対戦したら少し変わってくるかもしれないけど、今は(新しい形を)意識しながらやっている」。フォームを体にしみこませるように、汗まみれになりながらひたすら反復した。

 すり足気味にも見えるほどの足の上げ方が、新フォームの特徴だ。地面からの高さは、わずか10センチ程度。「シンプルに、強く振ることを意識している。これくらい(の上げ幅)が理想」。昨季までは軸足である右足に重心を置きながら、左膝は腰付近まで上げていたが、最も効率よくパワーを出力するためにたどり着いたのが、この形だったという。

 由伸監督からは、ゲレーロやマギーとともに“キング取り指令”を受けている。坂本本人も「ホームランは一発で試合をひっくり返したり、流れを呼び込んだりできる」と明かし、「今までの経験をもっともっとうまく使えれば、もっともっとホームランを打てるんじゃないか」と思い描いていた。プロ11年間で培った技術を結集すれば、10年にマークした自己最多の31発を上回ることもできるはずだ。

 新フォームの利点は威力アップだけではない。昨季は序盤こそ好調を維持していたが、疲れのたまった8月以降に失速。だが、左足の上げ幅を抑えていることで、シーズンを通して下半身の疲労軽減にもつながるだろう。

 この日で宮崎合同自主トレを打ち上げ、キャンプインは目前。「キャプテンとして選手全員を引っ張っていきたい」。最強のリーダーであり続けるためにも、進化を止めるわけにはいかない。(後藤 亮太)

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