【巨人】“快足”村上海斗「陽さんのようになりたい」

スポーツ報知
キャッチボールする巨人・ドラフト7位の村上海斗

◆ドラフト7位・村上海斗外野手(22)=奈良学園大=

 村上は巨体を物ともせず加速した。189センチ、95キロと大きく恵まれた体だ。3軍での春季キャンプ初日。3000メートル走で、グラウンドをあっという間に一周した。50メートル5秒82の俊足の持ち主は、ラストの30メートルで声を張り上げ全力ダッシュ。周囲を盛り上げ、観客の注目をさらった。

 まさに超人。巨人に新たなスターが誕生するかもしれない。村上は小4の時に友達に誘われ野球を始めた。「気がつけば足が速かったんです」。リレーでは常に1番。小学校、中学校では常に学年代表に選ばれた。

 そのせいか、自然と俊足選手にひかれた。日本ハム時代の陽岱鋼と新庄剛志だ。暇さえあれば動画サイトでチェック。特に、陽が16年9月21日のソフトバンク戦で見せた背面キャッチの動画を何回も研究した。「陽さんのようになりたい」。振る舞い方や、ヒーローインタビューを何回も見た。いつかは自分も―。守備にも自慢の足を生かせるようにボールを追いかけ走り回った。

 プロ入り後にレガーズ、肘当て、手袋など用具を赤に変えた。陽をまねてだ。「プレースタイルが本当に好き。まずは同じ色、物を使って、まねして、いつかは追い越したい」と夢をふくらます。

 天然キャラをさく裂させ、仲間からも愛される。1月下旬に行った写真撮影ではユニホームのズボンはパツパツで、その姿を見た全員から総突っ込みを受けた。「変えなきゃですね」と話していたが、結局そのままキャンプイン。「変えませんでした」と笑い飛ばした。小さなことにも動じない。

 初めて春季キャンプ1日目を終えた。振り込みまくり、マメがつぶれ、バットの持ち手が血でにじむ。「今までで一番しんどいです。でも活躍したいので」。スーパースターへの道はこれからだ。

 ◆村上 海斗(むらかみ・かいと)1995年7月7日、京都府生まれ。22歳。北海道・北照高では3度の甲子園出場。奈良学園大に進み、3年時の大学選手権では、準決勝の中京学院大戦で4打数3安打2打点と活躍。2017年ドラフト7位で巨人入団。背番号66。189センチ、95キロ。右投右打。年俸800万円。

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