【巨人】長野VS陽 右翼で火花 シートノックで競争心あおる新布陣

スポーツ報知
ライトの守備に就いた長野(手前)と陽

 巨人は3日、宮崎キャンプで初めてシートノックを行い、新布陣を披露した。特に注目を集めたのが右翼の2人。チームの中心を担う長野と陽岱鋼を入れて、競争心をあおった。由伸監督は「坂本(勇)の遊撃以外はどこを守るか決めていない。チャンスは全員にあるという話はしている」と説明。これまでの固定観念を捨てた配置で臨み、チームを本気で変える覚悟を示した。

 陽も、驚いた表情だった。定位置の中堅へと向かう背番号2を、大西外野守備走塁コーチが呼び止めた。右手で右翼に回るよう指示。昨年は同ポジションに就いたことのない“大物2人”の競演となった。この意図を大西コーチが説明する。

 「競争やな。(左翼の)ゲレーロ以外は競争。センターは今日守ってたやつと、2軍にも柿沢とか(3軍の橋本)到とかいる。今は若い子でいこうとなっている。いいのが出てこなかったら、ダイカンはいつでも戻せる。センターにいいのが出てきたら、2人の競争。長野に火? 普通やったらつくやろうな」

 若手選手の台頭、底上げを図る今季、指揮官は長野について、「もう、今までと同じとは思っていない」と語り、現時点ではレギュラーを剥奪している。陽に関しても特別扱いはなく、中堅に入った重信らには大チャンスでもある。長野の尻をたたいた結果、右翼に就いた2人は早速、火が付いたかのようにレーザービームを連発。さすがの存在感を際立たせていた。

 そんな状況に陽は「今、レギュラーが決まっているのは勇人、ゲレーロ、マギーだけ。勝ち取る気持ちでやりたい」と力を込め、長野に挑戦状をたたき付けた。一塁でも阿部と岡本の対決が勃発。指揮官は「打つ方で試合に出なくちゃいけない選手だから」と打撃戦による結果を求める考えだ。中堅も二塁も捕手も、全員がレギュラー取りへ、バッチバチ。首脳陣が演出した新布陣が開戦の合図となり、相乗効果を生みそうだ。(水井 基博)

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