【巨人】ゲレーロ50度弾!アゲアゲ6発…一般的には30度もオレだけの「理想の角度」

スポーツ報知
ゲレーロはボールをバットに乗せ、軽々とスタンドへ運んだ(カメラ・生澤 英里香)

 巨人の新外国人、アレックス・ゲレーロ外野手(31)が15日、アーチストの極意を披露した。沖縄・那覇キャンプ初日にランチ特打を行い、6本のサク越え。丹念にボールの下半分に狙いを定める打撃には「理想の打球角度は50度」という型破りな考え方があった。

 気温24度の陽気に誘われ、4番の大本命が次の段階へ歩を進めた。57スイング中、ゴロとなった打球はわずか2つ。6発を含む飛球だらけの特打には狙いがあった。「ボールの下側を捉えるのが自分の打撃スタイル。常に意識していることさ」。昨季35発を放ったキングは現在、タイミングの取り方と打球に角度をつける作業に没頭中。一般的に、長距離砲が理想とする打球角度は最も飛距離が出やすいとされる30度前後だが、G砲は首をブンブンと振った。

 「理想の角度は50度だ。高く打ち上げてもスピンがかかれば打球は簡単に失速しないんだ」。ゲレーロのスイングは、近年メジャーなどで推奨されるアッパー気味のそれとも一線を画す。のぞき込むような構えから振り出し、速いスイングスピードでボールのやや下にパワーを伝える打撃スタイルという。目指すのは、強烈なバックスピンをかけて失速しない大放物線。実現すれば、30度の打球よりも容易にフェンスオーバーできる。「でもそれは簡単なことじゃない。的確なタイミングとパワーが必要なんだ」。バットをボールの下に入れすぎれば、角度がつきすぎて凡フライになる。そのぎりぎりと自身が考えているのが50度。オレにしかできない―と言わんばかりの自信の表情で力説した。

 8日のフリー打撃で由伸監督が「本当に打球が落ちてこない」と絶賛した打撃の奥義を明かした助っ人は、開幕に向けて独自の打法に磨きをかけていく。昨季は本塁打が出にくいナゴヤDを本拠地にしながら、来日1年目で本塁打王。かつて斜め45度から視聴者を魅了した某キャスター以上の角度で、G党を虜(とりこ)にしてしまいそうだ。(宮脇 央介)

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