【巨人】戸根、新球フォークに挑戦!菅野のゲキにこたえる…直撃インタビュー

スポーツ報知
ブルペンで投球練習する戸根

 巨人の戸根千明投手(25)がスポーツ報知のインタビューに応じ、4年目の今年にかける決意を明かした。左の中継ぎ争い生き残りへ、新球フォークへの挑戦を告白。若手底上げを目指し、厳しい言葉を発信するエース・菅野の姿勢に強い刺激を受け、「何も話してもらえなくなったら終わりだと思う。殻を破れない弱さを打破する」などと覚悟を口にした。(取材・構成=片岡 優帆)

 鋭く落ちる球が低めに決まった。1軍那覇キャンプのブルペン。左腕の戸根は新球フォークを披露した。

 「昨年の後半、最初は遊び感覚で投げていたのですが、ものにできたら面白いなと。ファームの試合では10球くらい投げたのですが、ほとんど空振りで。今年は本格的に投げようと思って練習しています」

 戸根といえば145キロ前後の直球にスラーブやチェンジアップを持つ。そこに落ちるフォークがもう一つ加われば幅は広がる。

 「フォークはツーシームよりちょっと広めに握るイメージで135キロくらいで投げられればなと。チェンジアップが120キロ台後半で、130キロ台の変化球がなかったので、決め球に使えたら大きいなと」

 日大から14年ドラフト2位で入団。貴重なリリーフとして1年目は1軍で46登板、2年目の42登板した。3年目の昨年は2軍で48登板、2勝3敗18セーブ、防御率1・76。56回1/3で63奪三振をマークしたが、1軍では6登板に終わった。それでも、今キャンプは1軍スタート。左の中継ぎ候補は池田と戸根の2人で、実績のある森福や山口鉄、高木京は2軍にいる。

 「殻を破れないのは自分のふがいなさでしかないです。それを打破するために1ランク2ランク上にいかないといけない。このまま終わるわけにいかないですし、1軍にいさせてもらっているので、日々、責任を持ってやらないといけないと思ってやっています」

 1軍の投手陣は昨年17勝5敗、防御率1・59で沢村賞の絶対エース、菅野智之投手(28)が先頭に立って引っ張っている。選手会長にもなった菅野は若手底上げのため、オフから「若い選手は貪欲さが欠けている」、「もっと聞きに来て欲しい」などと厳しい姿勢を打ち出し、戸根も実際にゲキを飛ばされたこともある。

 「随所に新聞記事で菅野さんのコメントを見ますし、直接厳しいことを言われることもあります。若手に対して期待をかけていただいての発言だと思いますし、自分たちはそれを自覚しないといけない。厳しい声は当たり前だと思う。そこでへこたれるのか、やってやろうと思うのかは自分次第。どう吸収するかが大事だと思います。目をかけてもらえるのはありがたいこと。どの世界でも何もしゃべってもらえなくなったら終わりだと思いますし、そんなに悲しいことはないです」

 今キャンプ、戸根は自らマシソンや山口俊にフォークの握りを質問したり、先輩に貪欲に聞きにいく姿勢が目立つ。菅野という大先輩の影響を大きく受け、技術向上に取り組んでいる。

 「近くにいい見本がいっぱいいる。球界を代表する菅野さんという素晴らしい投手、先輩がいるので、吸収しなきゃもったいないですし、菅野さんがあれだけやっているのだから、自分はもっとやらないといけないなと。プロの世界は結果主義。結果が出れば1軍ですし、出なければ2軍。結果を出すために貪欲に、前のめりになるくらいの強い気持ちでやっていきます」

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