【巨人】ヤングマン「ギアチェンジ投法」 走者なし→ゴロ、ピンチ→三振狙い

スポーツ報知
5回に3番手で登板し、2イニングを無失点に抑える好投を見せたヤングマン(カメラ・関口 俊明)

◆練習試合 巨人5―7KIA(韓国)=特別ルール=(18日・那覇)

 巨人の新外国人、テイラー・ヤングマン投手(28)=ブルワーズ=が18日、対外試合デビュー戦で得意の「ギアチェンジ投法」を披露した。韓国・KIAとの練習試合(那覇)で2回無失点。走者なしでは動く球を駆使してゴロを打たせ、ピンチでは力を入れて三振を奪う力強さを発揮した。5人の外国人による1軍の4つの登録枠をめぐる競争が激化しつつある。

 走者を背負っても冷静だった。ヤングマンは、したたかにギアを入れ替えた。6回1死満塁。左打者を114キロの縦に大きく割れるパワーカーブで空振り三振に抑えた。続く左打者は外角の142キロストレートで空振り三振。「最後の2人から三振を奪えたことは良かった」。初の対外試合で2イニング1安打無失点。上々のデビューを飾った。

 本来は三振を量産するタイプではない。5回はわずか8球で3者連続の遊ゴロ。最速146キロ、140キロ台中盤の速球を握りを変えながら微妙に動かし、狙い通り全員バットの芯を外した。「ツーシームでゴロを打たせる。自分はゴロピッチャー。長い回を投げるために球数を少なくする」という省エネ投球。状況に応じてスタイルを変える器用さが光った。

 身長198センチ、足の大きさ34センチと大柄ながら、細かいプレーにも貪欲に取り組む。12日の紅白戦(サンマリン宮崎)でボークを2度とられて1回1失点。来日7年目のマシソンに助言を求め、けん制球の練習を重ねてすぐに修正。この日の第一声は「ボークがなかったのが良かった」だった。

 マギー、ゲレーロ、マシソン、カミネロ、ヤングマンの5人で、1軍の外国人枠「4」を争う。当初は第5の男とみられていたヤングマンの評価は急上昇。由伸監督はヤングマンを使いたくなるか聞かれ「そうですね。(誰を2軍にするかは)日本人選手との兼ね合いにもなる。(他の)4人は(日本での)実績も経験もある選手だけど、安心せずしっかりやってもらわないと」と引き締めた。

 球の出どころが見えにくくなるよう考え、右打者に向かっていくような独特のインステップ投法で投げるヤングマン。2年目の畠が急性腰痛で調整が遅れていることもあり、注目度が高まっている。「もし開幕2軍だとしても、1軍に上がれるように頑張るだけ。自分が決めることではない」と強調し、投球同様に臨機応変に対応することを約束した。(片岡 優帆)

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